日本橋三越本店(中央区日本橋1、TEL 03-3241-3311)新館7階ギャラリーで1月21日、「琳派名品展」が始まった。
琳派は水墨画の技法をベースに大和絵のモチーフやテクニックを採り入れて発達した日本独自の絵画様式。本阿弥光悦が京都・鷹ヶ峰に工房を構え、俵屋宗達をはじめ、尾形光琳、酒井抱一など多くの天才絵師たちの活躍により継承された。
同展では琳派発祥400年を記念し、箱根・岡田美術館所蔵コレクションから光悦・宗達の合作「花卉に蝶摺絵新古今集和歌巻」や源氏物語をテーマに描いた宗達の「明石図」、抱一の「月に秋草図屏風」など絵画や工芸品43作品を展示する。琳派の源流から明治・大正・昭和に至る近代までの系譜をたどる構成。
三越は、前身となる呉服店越後屋を営んだ三井家が尾形光琳を支援したほか、1904(明治37)年に国内百貨店初の文化催事が「尾形光琳展」だったという。「岡田美術館設立のきっかけでもある尾形光琳の『雪松群禽図屏風』(ニ曲一隻、江戸時代)は国宝に匹敵する作品。ぜひ会場でご覧いただければ」と文化担当の小川さん。同館が所蔵作品を貸し出すのは初めて。
1月28日には、同館・小林忠館長による講演会も予定する。
開催時間は10時~18時30分(最終日は17時まで)。入場料は、一般・大学生=800円、高校・中学生=600円、小学生以下無料。2月2日まで。