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日本橋で画家・戸泉恵徳「まぼろし」展 ギリシア神話モチーフに最新作展覧

120号の大作「黄金のリンゴ」の前で、独自の世界観を語る戸泉恵徳さん

120号の大作「黄金のリンゴ」の前で、独自の世界観を語る戸泉恵徳さん

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 画家・戸泉恵徳さんの個展「まぼろし」が現在、日本橋大伝馬町のアートギャラリー「REIJINSHA GALLERY」(日本橋大伝馬町)で開かれている。

作品に登場する「ピンクの兵士」が絵の中に込められたストーリーを進行

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 東京造形大学卒業後、一時玩具会社でおもちゃの原型を作る仕事をしていたという戸泉さん。原型には色は一切使わないため「色が使いたい」という理由で退職。塗装や看板などの商業美術で生計を立てながら制作を続けてきたという。「商業美術の仕事は、画家としての僕の血と骨、画力になっている。店舗に絵を描くという経験はとても貴重。『ガンスプレー』や『メジはけ』など、普通の画家では使わないようなツールも体得できた」と話す。

 同ギャラリーでは3回目の個展となる同展のテーマは「まぼろし」。作品の中に溶け込むように潜む「ピンクの兵士」を指しているという。ピンク一色の「戦わない兵士」が人形浄瑠璃の黒子のように見え隠れしながら、絵の中に込められたストーリーを進行させているという。

 「それぞれの作品にはギリシア神話のエピソードをちりばめている」と戸泉さん。「例えば作品『黄金のリンゴ』ではルーベンスの『パリスの審判』の三美神を引用している。一見気が付かないと思うがトロイ戦争につながる美女を巡る争いの世界を表現している」と笑顔を見せる。

 会場には、120号の大作「黄金のリンゴ」をはじめ、さまざまなエピソードを盛り込んだ最新作を含む12点と日々トレーニングとして書き溜めている食べ物のドローイングを100点近く展示している。

 開催時間は12時~19時(最終日は17時まで)。入場無料。日曜・月曜・祝日定休。今月24日まで。

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