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シェアハウス「ギークハウス東日本橋」が1周年-ネット愛好家が共同生活

ネット上で告知されたイベントに多くの若者が集う

ネット上で告知されたイベントに多くの若者が集う

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 都営浅草線東日本橋駅に近い「ギークハウス東日本橋」(中央区東日本橋1)が2月19日、オープン1周年を迎える。

老舗喫茶店の2階と3階が共同生活の場

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 ギークハウスは、インターネットを通じて集まったギーク(インターネットやコンピューターの熱心な愛好家)たちが共同で暮らすシェアハウス。「圧縮新聞」「訃報ドットコム」などのユニークなウェブサービス開発者としても有名な自称ニート・pha(ふぁ)こと荒川智則さんが2008年7月にプロジェクトとして立ち上げ、現在は東日本橋をはじめ国内に9カ所、フィリピンに1カ所のギークハウスを展開する。

 プロジェクトへの参加に特別な資金や資格は不要。コンセプトに賛同し、複数人が住める広さの家(賃貸でも持ち家でも可)を用意し、住人が集まれば自由にギークハウスを名乗ることができる。現在、phaさんが管理する物件は東日本橋のみで、その他は各所、独立して運営されている。入居者はウェブ系のエンジニアが多いが、インターネットやコンピューターに興味があり、何らかの形でネットに関わっていきたいと思っている人であれば誰でも参加できる。

 「いろいろな土地に少しずつ住むのがもともと好きで、各地のシェアハウスを転々としていた。そうした中で、ネット関連の人たちが集まって共同生活したら楽しいのでは、と思い立ち、軽い乗りで始めてみた」とphaさん。「ギークというとネットの世界だけで活動しているイメージがあるが、ネットだけでは物足りない。人と会って初めて生まれるアイデアもある。ここでは毎日、何かしら面白いことが起こる」とも。

 同所は、phaさんが最初に立ち上げた南町田から引っ越す形で開始。3LDKにphaさんを含めた5人と猫2匹が共同生活している。「交通の便が良いからか、都心に移って来客が増えた。秋葉原にも自転車で行けるし、住み心地は上々」とphaさん。近隣のIT系企業の社員が昼休みなどに訪れ、仕事のアイデアを交換したり、愛好者が集まってプログラミングの開発会などを開いたりすることもある。

 「ライフスタイルが多様化している時代。小さい頃は実家に住み、やがて独立、結婚して家庭を持ってという人ばかりではなくなってきている。シェアハウスであれば、お金がそれほどなかったり、保証人を見つけたりできなくても住む場所を確保できる。経済的に余裕がない若者たちの流動的なニーズに合致しているのでは」とphaさん。「将来もっとこういう場所が増えれば、みんなが生きやすい世の中になるのでは」と期待を膨らませる。

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