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日本橋でグスタフ・クリムトの没入型展覧会 光と音楽、香りで没入空間創出

高さ約7メートルの巨大空間にクリムトの世界が広がる

高さ約7メートルの巨大空間にクリムトの世界が広がる

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 画家・クリムトの黄金の世界を体感する没入型展覧会「クリムト・アライブ」が、7月18日、「日本橋三井ホール」(中央区日本橋室町2)で始まった。

大きな影響を与えたとされる浮世絵や琳派、若冲など日本の絵画も紹介

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 同展を企画した、オーストラリアのGrande Experiences社はこれまで、「ゴッホ・アライブ」「モネ&フレンズ・アライブ」などの没入型展覧会を、世界6大陸200都市以上で280回以上開催してきたアートイベント会社。今回の「クリムト・アライブ」東京展は世界初の公開で今後、大阪を含め、国内外で展開する予定という。

 会場ではクリムトの代表作「接吻」「ユディト」「死と生」などを、約7メートルの天井高を持つ空間の複数の巨大スクリーンに投影。映像にあわせて流れるクラシック音楽のサウンドトラックと、場内に漂う香りが一体となり、絵画の中に入り込んだような体験ができるのが特徴で、観覧者の五感を刺激する没入型空間を創出する。場内の撮影も自由で、SNSでの発信も推奨している。

 グスタフ・クリムトは19世紀末のオーストリア・ウィーンを代表する画家。1897年に「ウィーン分離派」を結成し、新たな造形表現を探求。「接吻」などの金を使った装飾的な作品で知られ、エゴン・シーレをはじめとする後の画家たちにも大きな影響を与えている。会場エントランスの作者紹介セクションでは、彫金師の父のもとで育ち、作品中に現れる黄金への思いもこうした環境の中で育まれたと解説している。

 場内で上映する映像は約40分。「Japonism」、「ViennaSecession」、「Nature」、「ThePwer Of Feminininity」、「The Golden Era」の5つのパートに分かれており、冒頭の「Japonism」ではクリムトの諸作品に影響を与えたと言われている浮世絵や琳派の要素を作品とともに紹介している。

 日本橋で働いているという女性2人連れは「大好きなクリムトの黄金の世界を堪能した。日本橋は浮世絵発祥の土地柄だが、その浮世絵がクリムトの作品に大きな影響を与えていることがよく理解できてうれしくなった」と笑顔を見せていた。

 開催時間は10時~18時(最終入場は17時まで)。入場料は、大人=3,000円、大学生・高校生=2,000円、中学・小学生=1,500円。10月5日まで。

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