日本橋三越本店(中央区日本橋1、TEL 03-3241-3311)新館7階ギャラリーで5月3日、「昭和のスターとアイドル展~テレビからヒット曲が生まれた時代~」が始まった。主催はミュージックソムリエ協会(港区)。
昭和歌謡の歴史をレコード、楽譜・衣装など約200点の展示を通して振り返る
「日本の歌謡曲の歴史をひも解くと、明治42(1909)年に結成された『三越少年音楽隊』が大きな役割を果たしている」と同展のプロデューサーで同協会会長の佐藤剛さん。音楽隊出身者の多くがダンスホールや映画館での音楽演奏、浅草オペラへと活躍の場を広げ、同OBのひとり、作曲家の服部良一さんはブルースやタンゴ、ブギ、ビギンなど海外の音楽と日本語の響きを結び付けることで多くのヒット曲を残した。ジャズやクラッシックなど西洋の音楽と日本文化が出会ったところから誕生した歌謡曲は、戦争の時代をはさんで、戦後の混乱が収まって平和が訪れた1950年代後半から大きく花が開いた。復興から高度成長時代に数多くの歌が生まれ、美空ひばりさんを筆頭にマスメディアから新しいスターやアイドルが登場してきた。
同展では、歌謡曲の始祖とも言われる二村定一さんが昭和3(1928)年にリリースした「あほぞら(青空)」(原曲「My Blue Heaven」)から、戦時歌謡、戦後の大衆歌謡、青春歌謡をへてアイドル歌謡、フォークソング、演歌、など多様なジャンルへと展開していった昭和歌謡の歴史を、当時のポスター・写真・ビデオ・楽譜・雑誌・衣装など約200点の展示を通して振り返る。
オープニングセレモニーにはアイドルグループ「リトルグリーモンスター」が駆け付けて佐藤会長や日本橋三越本店の中陽次店長とともにテープカットを行った。メンバーの一人manakaさんは「生まれる前の曲ばかりだが、好きな楽曲も多く、お婆ちゃん、お母さん、自分と親子三代で楽しめる」と来場を呼び掛けていた。
開催時間は10時30分~19時 (最終日は17時30分まで)。入場料は、一般・大学生=800円、中・高校生=600円、小学生以下無料。5月9日まで。