京橋の同志社大学東京オフィス(中央区京橋2)で7月25日、北京オリンピック男子400メートルリレー銅メダリスト朝原宣冶さんによるスポーツトークイベント「and Sports 9秒台へ スプリンターたちの挑戦」が行われた。
同大OBの朝原さん、妻でゼミの同窓生でもあったバルセロナオリンピック、シンクロナイズドスイミング銅メダリストの奥野史子さんとのなれそめや、学生時代のエピソード、100メートル走の10秒と9秒台の違い、若手アスリートの指導法から独自のルーティンによる集中法まで、スポーツ談議に花を咲かせた。同大今出川キャンパスとテレビ会議システムでつないだ会場には、京都・東京合わせて100人近い聴衆が駆け付け、経験豊かな日本のトップアスリートの話に聞き入っていた。
陸上男子100メートルの元日本記録保持者でもある朝原さん。「100メートル走には序盤の40メートル、中盤の20メートル、残りの40メートルの3段階ある。9秒台を狙うには中盤60メートルまで出すトップスピードが重要。若いころは46~7歩で走り切っていたが、年齢によって走り方を変えてきた。長く現役を続けるにはベストの走法があるのではなく、その時の自分の体力に合った走り方がある」と話す。
「若いアスリートや学生にも良い人材はたくさんいる。ただ目標は高いが、やるべきことをやっていない人が多いのが残念。自分自身と自分の練習法に自信を持つことが大切。リミッターを振り切ってしまうまで厳しい練習を続けられるのも一つの才能」と話した。