日本橋三越本店(中央区日本橋1、TEL 03-3241-3311)本館・新館7階ギャラリーで9月20日、「第64回 日本伝統工芸展」が始まった。主催は文化庁、東京都教育委員会、NHK、朝日新聞社、(公社)日本工芸会。
日本の優れた伝統工芸の保存と後継者の育成を目的に、1954(昭和29)年から毎年開催してきた同展。同店本館・新館合わせて約1600平方メートルの会場に陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸7部門の重要無形文化財保持者 (人間国宝)の最新作と、一般公募作品から選ばれた入選作約600点を一堂に展示する。
19日は開場に先駆けてオープニングイベントが行われ、日本工芸会総裁賞を受けた漆芸作家の奥井美奈さんが「国内最大の公募展で賞を頂き、ありがたいとともにこわいとも思っている。多くの力作が展示されているので1点づつ、じっくり、ゆっくり、見ていただきたい」とあいさつした。
浅賀誠店長は「今回受賞された方々の半数は30~40代。これからさらに発展していくのではと期待している。海外では日本の文化の中でも食品やアニメが先行して人気を博しているが、伝統工芸も海外の方々に注目していただける時代が来ているのでは」と話す。
期間中、会場では「生活の中の工芸」 をテーマに、人間国宝や各部門の作家によるギャラリートークや受賞者作品解説を行う(22日~29日まで、毎回12時30分~、聴講無料)。
開催時間は10時30分~19時30分(最終日は18時まで)。観覧無料。10月2日まで。