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日本橋の歴史施設がリニューアル QRコードで歴史資料や蔦重関連画像も

展示室の壁と床面には歴史研究家、中村静夫さん作成の日本橋地図が鮮やかな青で描かれている

展示室の壁と床面には歴史研究家、中村静夫さん作成の日本橋地図が鮮やかな青で描かれている

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 中央区立常盤小学校新館1階の「日本橋歴史アーカイブス」(中央区日本橋本石町4)が7月1日、リニューアルオープンした。

QRコードで歴史資料や蔦重関連画像も

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 同アーカイブスは江戸東京博物館名誉館長の故竹内誠さんが監修を務め、常盤小学校校友会が卒業生や地元企業などの協力により2019年に開設した歴史資料館。館内には江戸城の3D映像や、地元老舗企業経営者らが日本橋にまつわる自社の歴史を話すインタビュー動画、浮世絵など各種資料、江戸時代の日本橋魚河岸のジオラマなどを展示する。

 展示室の壁と床面には歴史研究家、中村静夫さん作成の日本橋地図が鮮やかな青で描かれており、江戸の古地図を現代の地図上に縮尺を合わせて重ねて街の変化を視覚的に把握できる工夫がされている。地図上には、かつてそこに居を構えた人物の名を記した円形の「プラーク(銘版)」が記されており、今回のリニューアルではプラークの下にQRコードを貼り付けて、関連する画像や解説を見ることができる。

 同施設プロデューサーで、一般社団法人日本橋アーカイブス代表理事の新野圭二郎さんは「ようやく準備していた新コンテンツのお披露目ができた。ぜひ没入型の江戸城下町地図空間を体験していただきたい」と話す。「NHK大河『べらぼう』では、舞台が日本橋に移り、常盤小学校周辺でも地元のドラマとして注目が集まっている。江戸時代には主人公の蔦屋重三郎をはじめ、版元や絵師、彫師、摺師など浮世絵づくりにかかわる人々が日本橋一帯に多く暮らしていた。床面の地図を見ることで位置関係がよく分かり、人物間の交流が容易に想像できる」と新野さん。「浮世絵は江戸時代に庶民の間で生まれて人気となり、欧米の画家にも大きな影響を与えた日本独自のアート。ここでは、日本橋がその発信源であったことを視覚的に学ぶことができる。昨日から始まった浮世絵スタンプラリーの1拠点でもあるので大人の方もお子さまも、気軽に立ち寄ってほしい」と呼びかける。

 同施設では毎月最終土曜日に、新野さんによる日本橋の歴史を学ぶ無料ガイドツアーを行っており、次回は7月26日13時~15時と16時~18時を予定している(予約不要)。

 開館時間は、平日=18時~20時30分、土曜・日曜・祝日=10時~20時30分。

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