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都内を「さまよう」屋台バ-、「桜が散るまで」永代橋のたもとで営業中

永代橋のたもとで営業中のTwillo

永代橋のたもとで営業中のTwillo

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 永代橋詰めで2月下旬、屋台バー「Twillo(トワイロー)」が営業を始めた。

屋台バーを営む神条昭太郎さん

 リヤカー式の屋台を引く神条昭太郎さんはバーテンダーのほか、銀行員、政治家秘書、フリーターなど異色の経歴の持ち主。「自分の店を持ちたい」と2006年8月に同バーを始めた。以前は外苑前で営業していたが、ここ1年は神条さんの「地方選挙への出馬準備」のため営業を休止。直近の出馬がなくなったため営業を再開したが、今回は場所を決めずに「冒険」することにした。屋台の営業許可がある都内をフィールドに「さまよっていく」という。

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 自らを「冒険家」と呼ぶ神条さんに具体的な計画はない。1年間保管してあったリヤカーを南千住の工場に修理に出し、そこから当てもなく移動を始めた。当初は浅草を目指したが「何となく違うかな」と思い隅田川沿いを南下。「この辺りから始めるのがいいような気がした」と選んだのは永代橋のたもとだった。「気さくに声を掛けてくれる人が多く、温かさを感じる」と神条さん。「眺めが抜群に良くて気持ちいい」とも。

 立ち飲みスタイルのカウンターは、同時に10人ほどが利用できる。「女性が一人で立ち寄れる店を作りたかった」と屋台全体を白く塗り、「デパートのショーウインドーみたいに清潔感があり、外から全てが見えるようにした」。外苑前で営業していた当時は、多いときには屋台の周りに30人ほどが集まり、「同じ舟に乗り合わせた人同士が気さくに会話するような雰囲気」があったという。

 提供するメニューはドリンクのみ。「ワイン」「スパークリングワイン」「カクテル」「ウイスキー」「スピリッツ」など(以上800円)はバカラのグラスで、「ホットワイン」「ホットラム」(以上500円)は耐熱カップで提供する。ソフトドリンクは毎日粉を練って作るという濃い味わいの「ココア」(500円、一日限定約20杯)と「紅茶」(300円)を用意する。フードは持ち込みが可能で、自分で作った料理を持参する客やピザのデリバリーを取る客もあるという。

 営業時間は13時ごろから「永代橋のライトアップが消える」22時ごろまで。現在のところ休みはない。場所は「気分で」移動し、現在地をツイッター(@Twillo0)で告知する。今後の予定は白紙だが、「ちょうど屋台の前の寒桜が咲こうとしている。それが散るまではここにいるつもり」と神条さん。「ここでお酒を飲みながら『夢を見ているみたい』と言った女性のお客さんがいる。そんなおとぎ話のような存在でありたい」とも。