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東日本橋周辺で「CET TOKYO」開催へ-空きビル活用しアートイベント

昨年のCETの様子

昨年のCETの様子

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 日本橋・神田・浅草橋を中心とするエリアで10月22日から、「CENTRAL EAST TOKYO (CET) 2010」が開催される。

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 エリア内に点在する空きビルを活用し、建築・デザイン・アートの展示を複合的に開催する同イベント。青山を中心に2000年からスタートしていた、都市を舞台に展開するデザインイベント「TDB(東京デザイナーズブロック)」の運営メンバーが2003年、TDB-CE(東京デザイナーズブロック・セントラルイースト)実行委員会を組織して開始。かつて日本一の問屋街としてにぎわった、歴史を持ちながら現在は空きビルが目立つ同エリアに魅力を取り戻したいという地域のニーズと、「東京の西側に飽きた」アーティストたちの新たなフィールドへの欲求が合致することで生まれた。開催は今年で8回目。

 期間中、各方面で活躍中のアーティストから学生まで、幅広いアーティストによる展示をはじめ、各種ライブ、パーティー、料理教室、フリーマーケットなど約50のイベントを展開する。「3331Arts Chiyoda」(千代田区)では、日比野克彦さんの個展「ひとはなぜ絵を描くのか?」や「珍しいキノコ舞踊団」による屋上ライブ「20分後の自分と。」などを展開。自転車とバイク関連のセレクトショップ「TOKYO Wheels」では、デイリーサイクルウエアブランド「STEM-DESIGN」の新作発表とビスポークオーダー会、カフェ「オムチャントーン」(日本橋富沢町4)では、「男祭り in Tokyo」「絶佳部屋」と題した音楽ライブを開くほか、浅草橋天才算数塾(台東区)は宿泊施設を営業、建築事務所「ヘルメッツラボ」(日本橋大伝馬町3)は「VEGI TRIP-CETエリアでの野菜の旅」とし、エリア各所で野菜の無人販売を行う。

 今年のテーマは「OPEN END」。同事務局のシミズヨシユキさんは「従来通りのCETは今年で最後」と話す。「もともとは空いたスペースを借りて行うイベント。しかし店舗が増え、魅力的な空き物件が減ったため、これからはスペースを持っている人自体が主役になっていく」とも。同イベントをきっかけにオフィスやアトリエの転入が増えたことや近接エリアの再開発も相まって、空きビルの減少という当初の目的が達成されつつある一方、同エリアで活動を始めた店舗やクリエーターによる新しいコミュニティーが生まれ、CETの意義や姿が変貌しようとしているという。

 「CETを始めたとき、このエリアがそう呼ばれるようになればいいねと話していた」とシミズさん。まさにそれが現実になってきた。CETはイベントの枠を超えエリア名そのものとして定着しつつあり、最近はテレビや雑誌で特集が組まれるなど、さまざまなメディアでも取り上げられている。

 CET期間以外にも、同エリアで日常的で開催される自主的イベントは「CET-TRIP」と名付けられ、ウェブサイトやメーリングリストで共有されている。「回覧板みたいなもの」とシミズさん。「建築家、デザイナー、アーティストなど、異なる業界の人がエリア内のカフェなどで日常的に顔を合わせ、組合や町会のようなかたちで交流し合っている。責任の取れる大人たちが集まって、新しいことを作り出していくのが面白い」と話す。

 CETの開催は11月7日まで。

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