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日本橋の老舗うちわ店が扇子デザイン募集 クラウドソーシングを活用

伊場仙の吉田社長

伊場仙の吉田社長

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 日本橋の扇子とうちわの専門店「伊場仙」(中央区日本橋小舟町4、TEL03-3664-9261)が11月11日、クラウドソーシングで「GINZA KABUKIZA」オリジナル扇子のデザインの公募を始めた。

今年の夏に歌舞伎座で販売された扇子

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 同社は1590(天正18)年創業の老舗で、徳川家康とともに江戸に上った浜松商人・伊場屋勘左衛門を祖とする。当初は和紙や竹製品を取り扱う御用商人だったが、江戸後期から「うちわ浮世絵」の販売を始め、当時一世を風靡(ふうび)した人気絵師・歌川豊国や国芳、広重らを採用し、浮世絵の版元として名を広めた歴史を持つ。

 昨年、初めてクラウドソーシングを活用し、商品アイデアやデザインの公募を行った。「商品アイデアは700件近く、扇子デザインは100件以上の提案があり、クラウドソーシングの可能性を感じた。伝統工芸の世界に積極的に新しい感性を採り入れていきたい」と14代目当主の吉田誠男さん。

 「クラウドソーシングをきっかけに、若い世代やこれまで関心のなかった方々に老舗や文化について知ってもらう機会になれば」と期待を寄せる。

 募集は、「GINZA KABUKIZA」で販売するオリジナル扇子。歌舞伎観劇客だけではなく、国内外からの観光客をターゲットに「和」「伝統」「歌舞伎」「江戸の粋」をテーマに日本文化の発信となるようなデザイン。同じ柄を繰り返す模様などいくつかの条件がある。採用デザインは実際に商品化し、報酬金額5万4,000円を支払う。

 応募締め切りは11月25日。

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