
株式会社PR TIMES(本社:東京都港区、代表取締役社長:山口 拓己)が提供するタスク・プロジェクト管理ツール「Jooto(ジョートー)」は、トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:佐藤 恒治 以下「トヨタ自動車」と表記)より依頼を受け、「TPS(トヨタ生産方式)」の思想を基にした業務管理ツール「標準の箱(*1)」の開発を行いました。2026年1月より、トヨタ自動車の事務・技術系社員向け研修プログラム「TPS道場(*2)」において、本ツールが導入される予定です。
本ツールは、トヨタ自動車における業務の標準化と改善活動の支援を目的として2023年8月より構想・設計を開始。2025年4月より社内展開が進められており、すでに900名以上のトヨタ社員が利用しています。
(*1)社内呼称。正式名称は変更の可能性があります
(*2)TPS道場とは
トヨタ自動車社内の事務や技術を担う「事技系社員(人事や経理、広報、部品調達、設計開発など)」向けの研修。それまで生産現場中心だったTPSを、2020年から事技系職場にも拡大し、教育機会の提供が進められています。
参考:https://toyotatimes.jp/spotlights/031.html
実際に本ツールを活用しているトヨタ自動車の社員からは、以下のような声が寄せられています。
■「『物と情報の流れ図(*3)』を表現するための作業性が良くストレスなく使えています。」(開発担当者)
■「実装されている機能が便利で、TPSのものの見方考え方にも沿っており、まさにこういうツールを求めていました。」(品質保証担当者)
■「『物と情報の流れ図』を容易に作成できる点が特に優れており、生産性が高い改善活動を行えています。」(評価担当者)
(*3)詳細後述
こうした現場からのフィードバックをもとに、今後もツールの機能強化・改善を継続的に行っていく予定です。
「
トヨタ生産方式=TPS(Toyota Production System)」は、「ムダの徹底排除の思想に基づいて、お客様に良い物を安くタイムリーにお届けする」というトヨタ自動車の経営哲学であり、全ての部門(企画~設計~生産~販売、また人事、経理などの間接部門全般)で追求し、全従業員で日々改善を積み重ねています。この基本思想をもとに、各職場では「標準作業」すなわち現時点で考えられる最も効率的で品質の良い作業方法を確立し、基準通り出来なかった事実を「異常」と捉える事で、継続的に改善される風土の醸成を図っています。
タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」は、“デジタルの力で仕事の停滞を無くす”ことを掲げ、業務のボトルネックへアプローチし続けていくという点でTPSの考え方と合致しており、トヨタ自動車から独自の業務管理ツールの開発の依頼を受けるに至りました。
このような背景のもと、2023年8月より、TPS(トヨタ生産方式)の思想をベースとした「
標準の箱(=体系化された業務標準)」という概念をもとに、業務標準の“見える化”と“共有”を実現するツールの開発構想がスタートしました。
開発は以下のステップで進行しています。
2023年度:構想・調査・要件定義
TPSのものの見方考え方を反映した業務のあるべき姿を描き「標準の箱」の基本構想を策定。既存の市販ツールによる代替可能性を検討(ベンチマークスタディ)した上で、TPSで用いる「物と情報の流れ図」を取り入れたツールの要件定義およびプロトタイプ設計を開始。
2024年度:プロトタイプ開発・トライアル運用
トヨタ自動車の特定部署にてプロトタイプのトライアル利用を行い、利用者からのフィードバックをもとに、機能追加やUIの改善を実施。
2025年度:社内展開の本格化
全社利用を視野に入れた正式版をリリース。導入から7カ月で900名以上の事技系社員が利用。2026年1月より「TPS道場」における研修ツールへの採用が決まり、さらに多くの業務領域への社内展開を行う。
2026年度以降:
社内利用の拡大を図り、事務職・技術職問わず、生産性向上と業務品質の向上を支援。ユーザビリティの向上や、他システムとの連携性を高めるための改善を継続的に実施。活用成果を検証しながら、将来的には業種を問わず業務標準化支援ツールとして展開(外部提供)も視野に入れて検討中。
今後も、TPSのものの見方考え方を軸とした業務改善の促進と、ツールを通じた組織的な生産性向上に貢献してまいります。
本ツール「標準の箱」は、TPS(トヨタ生産方式)のものの見方考え方に基づき、
業務標準の“見える化”と“共有”、“日常管理”を1つのツールで実現する設計思想で開発されています。単なるタスク管理にとどまらず、標準業務プロセスの体系化、生産性と品質の向上を目指す改善活動、標準に基づいた作業と進捗の管理、報告業務の効率化を包括的に支援します。
【主な特徴】
・TPSにおける「
物と情報の流れ図(*3)」を容易に描画でき、改善活動を支援
・業務標準を“見える化”し、組織内で“共有”
・標準に基づいた業務の進捗、成果物、異常処理の履歴などを一元管理
(*3)物と情報の流れ図とは
トヨタ自動車で用いられている「物」と「情報」の流れを一つの図に表わしたチャートの一種。全体の流れと、どこで停滞が起きているのかを見える化し共有することで改善活動を行い、結果としてムダの排除や仕事の標準化、リードタイム短縮に役立てることができる。略して「物情(ものじょう)」とも呼ばれる。
参考:
https://www.jooto.com/contents/vsm/
1.物情の効率的な描画
TPSの思想の下、シンプルな操作で仕事が整理できます
2.物情ベースの進捗管理
描いたプロセスをそのまま動かせ、異常は一目で分かります
【ツールを使用するメリット】
▼担当者にとって
・改善活動の質向上と工数削減 業務のムダを可視化しやすく、改善の着眼点が得やすい
・手順に沿った作業の実行 リマインド機能や標準手順書の活用で作業の抜けを防止
・報告工数の削減 自動集計機能で進捗や成果物を簡潔に把握・報告可能
・他者の仕事からの学習・応用 他部署・他者の標準を参照し、自身の業務に応用可能
・計画立案の効率化 標準リードタイムと納期設定による自動スケジューリング
▼管理者にとって
・情報集約の工数削減 担当者からの都度報告に頼らず、進捗状況を常時可視化
・異常の見える化と早期対応 日々の進捗がリアルタイムに把握でき、早期の対応が可能
・プロセスの統一と進捗管理の質向上 各業務を共通のリードタイムで比較・管理できる
委託元であるトヨタ自動車 設計品質改善室からの、「『お客様の笑顔のために』『幸せの量産』を目指して、競争力の原点であるTPSにデジタル技術を融合させ非正味作業を削減する『標準の箱』で組織力を高めたい」という強い思いに共感し、要件定義に関するコミュニケーションを密に行いアジャイルな開発を進めてまいりました。
委託元チームからは「このプロジェクトに携わる皆様の熱意あるスピーディーな開発に感謝しております。ありがとうございました。」との感謝のコメントもいただいております。
株式会社PR TIMES 執行役員兼Jooto事業部 事業部長 山田 真輔
当社は、「デジタルの力で仕事の停滞を無くす」ことを標榜し、これまで事業運営を行ってきました。その中で、お客さまから「製造現場では、停滞や異常が分かりやすく、対応ができるが、製造現場以外は停滞や異常が見えない」と直接お声をいただくことも多い状況があり、その状態を解決したいと考えておりました。そんな折、2023年にトヨタ自動車の皆様の取り組みや構想をお伺いし、この取り組みが実現しました。2025年11月段階にて、トヨタ自動車社内全体でご利用いただける環境構築ができました。今後、グループ内外を問わず、ご利用いただけるサービスへと開発を続けてまいります。
株式会社グルコース(PR TIMESグループ)エンジニア 窪田 文也
今回は受託開発という形で、トヨタ様の構想を形にするお手伝いをさせていただきました。 TPS(トヨタ生産方式)という長い歴史の中で研ぎ澄まされてきた普遍の合理に、わずかでも参与できたこと、開発メンバー一同大変光栄に思っております。 これまでデータとして表現されたことのなかった「物と情報の流れ図」の作成機能や、それを現実の時間軸に沿って活用する進捗管理機能の実装は容易ではありませんでしたが、トヨタ様から明確かつ実現可能なビジョンを頂けたことで、勇気を持って高い目標を掲げ、UXとして形にすることができたと考えています。
*本ツールの開発には、タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto(ジョートー)」を提供する株式会社PR TIMESのグループ会社である、株式会社グルコースが参画しています。Jootoの開発・運用で培った知見と技術を活かしながら、「標準の箱」というTPS思想に基づく新たな業務管理ツールを一から設計・構築しました。


Jootoは『誰でも、簡単に、直感的に使える』クラウド型のタスク・プロジェクト管理ツールで、飲食店から士業の方まで40万人を超えるユーザー、有料利用企業2,500社の皆様に様々なシーンで利用されています(2025年8月)。タスクごとにチャットやファイル添付、担当者割り当てができ、業務に関わる情報を一元管理することが可能です。
Jootoに実装されている「かんばん」「ガントチャート」機能を生かし、トヨタ自動車さまの委託で全く新しい別サービスとして「標準の箱」を開発いたしました。メンバーのやるべきことや進捗が明確になれば安心感が生まれ、チームの一体感が醸成してパフォーマンス向上にも繋がる。Jootoが大切にしてきた価値観を「標準の箱」の開発にも落とし込んでいます。
Jootoはこれからも、価値の提供方法を拡大し、あらゆるユーザーのプロジェクトが成功し、その成功体験を経てすべての人の生活がより充実したものとなる世の中の実現を目指します。
(運営:PR TIMES)
HP:
https://www.jooto.com/
App Store:
https://itunes.apple.com/jp/app/id1071508384
Google Play:
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.jooto.app

株式会社PR TIMES会社概要
ミッション:行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ
会社名 :株式会社PR TIMES (東証プライム、名証プレミア 証券コード:3922)
所在地 :東京都港区赤坂1-11-44 赤坂インターシティ8F
設立 :2005年12月
代表取締役:山口 拓己
事業内容 :- プレスリリース配信サービス「PR TIMES」(
https://prtimes.jp/)の運営
- ストーリー配信サービス「PR TIMES STORY」(
https://prtimes.jp/story/)の運営
- クライアントとメディアのパートナーとして広報・PR支援の実施
- 動画PRサービス「PR TIMES TV」(
https://prtimes.jp/tv)の運営
- アート特化型オンラインPRプラットフォーム「MARPH」(
https://marph.com/)の運営
- カスタマーサポートツール「Tayori」(
https://tayori.com/)の運営
- タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」(
https://www.jooto.com/)の運営
- 広報PRのナレッジを届けるメディア「PR TIMES MAGAZINE」(
https://prtimes.jp/magazine/)の運営
- プレスリリース専用エディター「PR Editor」(
https://preditor.prtimes.com/)の運営
- 「isuta」(
https://isuta.jp/ )、「STRAIGHT PRESS」(
https://straightpress.jp/)等のWebニュースメディア運営、等
URL :
https://prtimes.co.jp/