日本橋三越本店本館6階の三越劇場(中央区日本橋室町1)で1月2日から、「劇団新派」による舞台「日本橋」が上演される。
同舞台は、大正時代の日本橋を舞台に恋に悩まされながらも意地を通す、芸妓(げいぎ)の真情を描いた泉鏡花原作の演目。1915(大正4)年、当時文京区にあった劇場「本郷座」で同劇団によって初演された。「鏡花節」と呼ばれる特有の美しい言語表現が多数散りばめられており、120年の歴史を持つ同劇団の三大名作の一つと言われている。
2011年、日本橋は架橋100周年を迎える。年始の演目として当時の日本橋かいわいの風情を現在に伝える作品を取り上げようと、同劇団を運営する松竹(中央区)が三越劇場に持ちかけた。同演目の上演は12年ぶりとなる。
同公演には、波乃久里子さんや安井昌二さんなど同劇団の所属俳優だけでなく、さまざまな舞台で活躍する女優・高橋惠子さん、歌舞伎界から市川猿之助一門の市川段治郎さんがゲストとして参加。公演に先駆け、榮太樓總本舗本店(日本橋1)を会場とした出演者らによる記者懇親会や、初演の際に女形役者・花柳章太郎が参拝したという日本橋西河岸地蔵寺(八重洲1)での成功祈願が行われた。
上演は1月2日~1月25日。午前の部=11時、午後の部=15時(2日・3日のみ13時)。料金は全席指定で8,500円。