ロイヤルパークホテル（中央区日本橋蛎殻町2）は現在、iPadを活用した外国人向け「日本橋グルメガイド」のサービスを提供している。　

　訪日外国人向け観光マーケティング会社「まいど日本」（新宿区）が開発したiPadアプリをベースに、同ホテルと近畿日本ツーリスト（千代田区）が協力して構築した同サービス。日本橋エリアの約50のレストランを地図・写真付きで紹介し、英語、中国語、日本語に対応する。すき焼きや焼き鳥など日本食の素材や調理方法について、動画や音声を使ってシズル感のある説明も。料理写真から店舗を検索することもできる。iPadは同ホテルのゲストリレーションズテスクに設置するほかエグゼクティブフロア客室へのレンタルを行う。

　日本橋は欧米のビジネス客の宿泊が多く、T-CAT（東京シティエアターミナル）に隣接する同ホテルの宿泊客は外国人が半数を占める。同ホテルは飲食店の紹介をはじめ相撲や野球のチケット手配など外国人客からの要望に対応している。同ホテル営業企画室の菅野浩史さんは「すしや天ぷらなどは日本食のスタンダードで一度は食べたことがある方が多い。最近は鉄板焼きや焼き鳥、居酒屋などの問い合わせが多い」と話す。

　「以前は手書きの周辺マップを作成して案内に活用していたが、正確にイメージを伝えることが難しかった」。同サービスの導入で「すき焼きのジュワッとする音やコトコト煮える様子など、臨場感ある動画で紹介できるようになり、利用者からの評判も上々」と菅野さん。

　同ホテルは、周辺の飲食店約60店舗に対してメニュー翻訳や英会話レッスンなどのサービスを提供するなど、地域全体で外国人を迎え入れる取り組みをサポートしている。「サービスの導入で外国人ゲストの受け入れ体制をさらに強化し、地域活性化に貢献していきたい」。掲載店舗は今後さらに増やしていくという。