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ヒゲタ醤油、関東しょうゆの原点を復刻-「玄蕃蔵」予約販売開始

江戸前の食事に合う甘辛さと香りの良さが特徴。現在醸造中で9月に完成する

江戸前の食事に合う甘辛さと香りの良さが特徴。現在醸造中で9月に完成する

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 老舗しょうゆメーカー「ヒゲタ醤油」(中央区日本橋小網町2)は4月29日、数量限定醸造のしょうゆ「玄蕃蔵(げんばぐら)」の予約受け付けを始める。

昨年の仕込み式の様子

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 江戸初期、しょうゆは大豆が主体の「みそだまり」のようなものが一般的だった。しかし、1697年、5代目田中玄蕃が原料に小麦などを加え、そば、天ぷら、すしなどの江戸の食文化に合う甘辛く香りの良いしょうゆを醸造し、これが現在の関東風しょうゆの始まりとなったという。「玄蕃蔵」は、江戸庶民に愛されるしょうゆと同社の原点を作った創始者の名を後世に伝えるため、当時の醸造法を現代の技術と設備で再現したしょうゆ。1992年から毎年数量限定で販売している。

 しょうゆ醸造に適した国産の原料だけを使い、最も良い時期とされている寒冷期に仕込みを行う。冬を迎えるころ仕込んだ諸味(もろみ)は気温の上昇とともにゆるやかに発酵、熟成し、毎年9月9日(重陽の節句)に出荷式を迎える。1月7日(人日の節句)の初櫂(かい)入れ式、5月5日(端午の節句)の諸味奉納式など、製造過程の主なイベントを節句の日に合わせて行うしきたりも、関東最古のしょうゆ蔵として知られる同社ならでは。

 「毎年必ず購入をしてくださるお客さまはもちろん、新規のお客さまも年々増えている」と営業推進統括部の江幡清志さん。「刺し身やすしに合わせるのがしょうゆの味を楽しむことができておすすめ。最近では、卵かけご飯に合わせるのが楽しみというお客さまもいらっしゃる」と話す。

 価格は1,800円(500ミリリットル、送料込み)。3万5,000本限定。予約は7月31日まで、同社の通販サイトとダイレクトメールで受け付ける。

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