日本橋・神田・浅草橋を中心とするエリアで5月14日、リヤカーで振る舞い酒をしながら練り歩くイベント「東東京勝手にお祭り」が開催される。
同エリアを拠点に活動するクリエーターやカフェオーナーなどの有志が、震災の影響で開催中止となった神田祭の代わりに「勝手にお祭りしちゃえばいいじゃん」と企画した同イベント。当日は、酒だるを載せたリヤカーが13時にカフェ「オムチャントーン」(中央区日本橋富沢町4)前をスタートし、小網町から中央通り、江戸通り、小伝馬町、馬喰町、岩本町、東神田、浅草橋を経由して同日が例祭の松島神社(日本橋人形町2)を目指す。同神社が入るビルの3階では14時から奉納コンサートを開催する。
たる酒はエリア内に事業所がある宝酒造(本社=京都市伏見区)が寄贈したもの。途中、イベント賛同者の店やオフィスに立ち寄りながら酒を振る舞い、食べ物の差し入れや東日本大震災への義援金カンパを募る。「気軽に声をかけて面白がって参加してもらいたい」とリヤカーにはやぐらを模したデコレーションを施し、随時ツイッター(#cet_trip)で状況を配信しながら、呼び掛けにも応えるという。
同エリアには建築家、デザイナー、アーティストなどが日常的に自主イベントを開催し、その情報を共有することでコミュニティーを形成する動きがある一方、下町の町会コミュニティーが古くから続く。「自分たちのような新しく移り住んだクリエーターにとって、神田祭のような伝統的な祭りはなかなか入りにくいところもある」と同イベント発案者の岩沢卓さん。約100基のみこしや山車が練り歩く神田祭が中止になり「がっかりしている下町のオヤジを励ましたい。今回のイベントをきっかけに地元との交流が生まれるきっかけになれば」とも。
参加費無料(振る舞い酒用マイカップ要持参)。雨天中止。