水天宮前交差点近くに9月1日、イタリアンレストラン「エストマーゴ・グランデ」（中央区日本橋蛎殻町1、TEL 03-6661-6676）がオープンした。

　同店オーナーの松井契（けい）さんは、外資系航空会社の支店長や製薬会社の人事部長という異色の経歴を経て独立。会社員時代、仕事では多くの人とかかわりながらも、仕事を離れたところでの人とのかかわりの少なさを感じていたという松井さん。50歳のとき、10年後に定年する自分の姿を想像し、ずっと社会とかかわれる仕事をエネルギーのあるうちに始めたいと、シェフの友人とともにレストラン開業を決めた。

　同店のロゴマークは、友人であるニューヨーク在住のデザイナーに依頼。内外装は「街に溶けこむ、落ち着きのある店にしたい」と友人の建築デザイナーと打ち合わせを重ね、アメリカから取り寄せたアンティークの木材を使用する。「食材の仕入れルートも、銀座でイタリアンを経営している先輩のおかげ。短期間でオープンできたのも友人の助けがあったから。この店にかかわってくれた、すべての友人に感謝している」と松井さん。店舗面積は18坪。カウンターとテーブル、テラス席合わせて38席。

　ランチは3種から選べ、3日ごとに変わるパスタ（850円、スープ・サラダ付き）が中心。150円でソフトドリンク、250円でビールまたはグラスワインを追加できる。

　夜のメニューは「チョット盛前菜の自家製ピクルス」（480円）、「4日間漬け込んだ丸ごとトマトのスウィートサワー」（480円）、「タント盛の冷製バーニャカウダ」（1,200円）、「ゴルゴンゾーラのクリームパテ」（900円）、「かぶのサラダ ジェノバソース」（700円）、「ポルチーニのリゾット」（1,300円）、「牛肉の赤ワイン煮」（1,700円）など。ドリンクはビール（600円）、ハウスワイン（グラス＝600円、ボトル＝2,500円～）、スパークリングワイン（グラス＝850円、ボトル＝3,300円～）など、産地にこだわりなく、手ごろなものを取りそろえる。客単価は3,000円～5,000円。　

　「日本橋の下町情緒を大切にしながら、イタリアンレストランのおいしさと、スペインバルの気軽さ、フレンチビストロの温かさをミックスして、何度も訪れたくなる大人のための店にしたい」と松井さん。店名は、「皆に満腹になってもらいたい」と「大きなおなか」を意味するスペイン語から名付けた。同店のキャッチフレーズは「おいしくて、笑っちゃう店」だという。

　営業時間は、ランチ＝11時～14時、ディナー＝17時30分～23時。日曜・祝日定休。