老舗扇子店「伊場仙」(中央区日本橋小舟町4)が5月29日、浮世絵に「ドラえもん」を描いた扇子の販売を始めた。
同社は1590年創業の江戸最古の扇子とうちわの老舗。版元として、世界の美術館に残る多くの浮世絵作品を出版してきた歴史を持つ。同商品は、藤子・F・不二雄 生誕80周年」を記念し、同社が加盟する東都のれん会と国民的キャラクター「ドラえもん」のコラボシリーズ第4弾として制作。過去には、同社のうちわ、江戸小紋と浴衣の老舗「竺仙」(日本橋小舟町2)の手拭いなどを販売し人気を博した。
今回の扇子には、安藤広重が描いた東海道五十三次シリーズのうち、「日本橋」「庄野」の2作品の世界にドラえもんが登場する。「日本橋」では、早朝の活気あふれる日本橋の麓に動物とたわむれるドラえもんが溶け込み、「庄野」では突然の夕立にあわてて駆けるドラえもんとのび太を江戸時代の人々とともに描いた。手すき和紙を使用し、著名な浮世絵と伝統ある老舗の技術、現代の国民的キャラクターが違和感なく調和した落ち着きのある仕上がりになっている。
価格は各4,320円。老舗通販.net、伊場仙本店のほか、一部百貨店で販売する。