日本橋室町センタービル(日本橋室町3)で1月5日から、「福岡伸一のフェルメール 光の王国展2015」が開催されている。主催は、フェルメール・センター銀座 実行委員会(03-3510-9125)。
会場には、フェルメール絵画の構図を再現したブース「フェルメールのアトリエ」を設置、
同展のサブタイトルは、「彼は画家ではなく科学者だった。 フェルメールの秘密を解き明かす世界初のリ・クリエイト絵画展」。
「リ・クリエイト」とは、「フェルメール・センター・デルフト」より提供を受けた画像素材を最新技術により、350年前の色彩を求めて美しく再創造するという意味の造語。同展では、保存状態がさまざまな作品を、画家が描き終えた瞬間の色彩に「再創造」することを試みている。
同展のアイデアは、2007年から始まった生物学者・福岡伸一さんによる世界中の美術館のフェルメール作品を訪ねる旅に基づいている。フェルメール巡礼を終えて強まった福岡さんの「フェルメールは科学者だった」という思いと「全作品を時系列で鑑賞したい」という夢は、世界で初めての「フェルメール作品だけの美術館」の創出につながった。
展示施設面積は200平方メートル。メーン展示の「リ・クリエイト」全37作品を、「模索のとき」、「発見のとき」、「真珠のとき」、「宇宙のとき」の4つに分類。展示の最後には、福岡さんの新説を紹介する。その他、デルフトの展示を模して、「真珠の耳飾りの少女」の見つめる先を「デルフト眺望」とする展示室や、宮沢りえさんと小林薫さんが、会話形式で全作品を解説する音声ガイド(有料)など、さまざまな仕掛けが用意されているのも展示の魅力の一つ。
2012年の初回展示を皮切りに国内22カ所を巡回している同展の来館者数は、2年間でのべ60万人を記録している。今年3月にはニューヨークで初めての海外展示も行うという。
開館時間は10時~19時(入館は閉館の30分前まで)。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料は大人=1,000円、小・中学生=500円。3月10日まで。