八丁堀の広島焼き店「よっくん家」(中央区八丁堀3、03-3553-1488)で3月7日、広島県三次市の食材を食べながら応援するイベント「三次勝手に応援団」が行われた。主催はNPO地域活性化創発塾。
毎回、地方都市の文化や食材にスポットを当て地域活性化を応援する同塾、2回目となる今回は広島県三次市を採り上げ、地域の観光PR担当者や同市ゆかりの首都圏在住者など約30人が集まった。
この日は、第5回「広島てっぱんグランプリ」で1位に輝いたご当地グルメ「三次唐麺焼(からめんやき)」も登場。江草商店(三次市)のトウガラシを練り込んだ赤い「唐麺」と、毛利醸造(同)の「辛口カープソース」を組み合わせたピリ辛味の広島風お好み焼きで、参加者はできたての唐麺焼を食べながら、地方再生について熱く語り合った。
2013年、母親の出身地という三次市に「辻村寿三郎記念館」をオープンした人形作家の辻村寿三郎さんも応援に駆け付けた。「多感な青春時代を過ごした三次の風景は今も記憶に残っている。アトリエのある人形町よりも、風光明媚(めいび)な三次で過ごす時間が長くなりそう」と話す。
東京都清瀬市出身で同館学芸員の所秀之さんは、大学卒業後、日本の美術に興味があり学芸員の勉強を続けるかたわら求職活動をしていたが、偶然ハローワークで同館の求人を見て迷わず履歴書を送り、Iターン就職したという。「応募するまで三次市を知らなかった」という所さんは「三次は第二の故郷、ぜひお越しいただき、人形館をはじめ豊かな自然と本場の唐麺焼を楽しんでほしい」と呼び掛ける。
会場の「よっくん家」では同イベントをきっかけに「三次唐麺焼」を定番メニューとして検討中という。「地域勝手に応援イベント」の次回は6月を予定しており、同事務局では現在、応援都市を募集している。