東京駅丸の内駅舎南口のJPタワー(千代田区丸の内2)4階の「JPタワーホール&カンファレンス」で3月30日、2015年ノーベル物理学賞受賞者で東京大学宇宙線研究所長の梶田隆章教授の記念講演会が行われた。主催は東京大学。
インターメディアテクのホワイエではメダル、表彰状(どちらも公式レプリカ)を展示
梶田さんは大学卒業後、東京大学大学院の小柴昌俊教授(2002年ノーベル物理学賞受賞)の研究室に所属し、物質を構成する最小単位である素粒子の一つ「ニュートリノ」の研究を続け、2015年に「ニュートリノが質量をもつことを示すニュートリノ振動の発見」でノーベル物理学賞を受賞した。
約45分間の講演では梶田さんが「ニュートリノの小さい質量」の持つ意味を分かりやすく解説。会場を埋め尽くした科学ファンなど約420人が真剣に聴き入った。講演の終わりに「ニュートリノの質量は、素粒子の理解や宇宙の神秘をより深く理解する鍵」と梶田さん。「今日の聴衆の中にはあまり見当たらないが、これから学問を志す若い人たちに基礎科学の世界に触れて、もっと興味を持って積極的に基礎科学の研究に取り組んでほしい」と話した。
同施設内の学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」(TEL 03-5777-8600)では現在、ノーベル賞のメダル、表彰状(どちらも公式レプリカ)、研究成果の一部や授賞式の写真等を特別公開している。
開館時間は11時~18時(金曜・土曜は20時まで)、月曜休館。入館無料。展示は5月8日まで。