日本橋のアートギャラリー「space 2*3(スペース・ツーバイスリー)」(中央区日本橋本町1)で現在、佐とう理恵さんの作品展「ornament II」が開かれている。
ヨーロッパの古い図鑑や資料から好みのモチーフを選び出し独自の世界を描き出す
2つのアートプロモーター「KURUM'ART contemporary(クルマート・コンテンポラリー)」と「Mitsui Art」が共同経営する同ギャラリー。展示スペースは幅2メートル×奥行き3メートル、面積は6平方メートルとコンパクトな空間ながら、「お客さまと作品の距離が近く、作品と対峙(たいじ)できると好評」と代表の車洋二さん。「若い人の作品を世に出すのがこのギャラリーの使命。今回の佐とうさんも若い作家だが透明感あふれる表現と独特な世界を描いた作品を近い距離から楽しんでほしい」と話す。
2011年に東京造形大学大学院を修了後、横浜市内で制作を続けている佐とうさんは、ヨーロッパの古い図鑑や資料から人物や動物、陶磁器、家具など好みのモチーフを選び出し独自の世界を描き出す。「なぜかヨーロッパの意匠や装飾、建物などに心引かれる」と佐とうさん。「ほとんど下描きすることなく、直接キャンバスに描く。あらかじめゴールイメージがあるわけではなく、描く途中からさらに世界が広がっていくので、なかなか完成しない」と笑顔を見せる。
今回は最新作の「ツリー」、ドミニク・アングルの作品をモチーフにした「モワテシエ夫人」を含める10作品を展示する。
営業時間は12時~19時(最終日は17時まで)。月曜休廊。7日17時からオープニングレセプションを予定。今月15日まで。