三井記念美術館(中央区日本橋室町2、TEL 03-5777-8666)で2月18日、「三井家のおひなさま展」が始まった。
「銀製ひな道具 江戸~明治時代・19世紀」(三井記念美術館蔵)
今年で10回目となる同展。北三井家十代・高棟(たかみね)夫人の苞子(もとこ)、十一代・高公(たかきみ)夫人の鋹子(としこ)、高公の娘・浅野久子、伊皿子三井家九代・高長(たかひさ)夫人の興子(おきこ)ら三井家の4人の女性たちのひな人形やひな道具を一堂に紹介する。特に一人娘であった浅野久子のひな段飾りは幅3メートル、高さ5段、京都の丸平大木人形店・五世大木平蔵が特別に注文しあつらえたもので、近年まで浅野家で飾られていたものを忠実に再現した。
三井高棟が明治末期から昭和初期にかけて3万8000坪の敷地に建築した別荘・城山荘での写真や敷地内の窯で焼いた城山焼の作品を展示する特集展示「三井家の別荘・城山荘の思い出」のほか、戦国武将・三好長慶から豊臣秀吉、北三井家へと伝来し、2016年に重要文化財に新指定された「粉引茶碗(ちゃわん) 三好粉引」もお披露目する。
「毎年恒例の展示となった。今年も『三井家のおひなさま』に会いに日本橋に来ていただけたら」と広報担当者。「これからも季節の風物詩として大切にしていきたい」とも。
2月25日には虎屋文庫文庫長・丸山良さんのひな祭りとお菓子の歴史や虎屋のひな菓子の歴史、得意客であった三井家がひな祭りに注文したお菓子について語るトークイベント「ひなまつりとお菓子」を開く。聴講料は2,000円(無料鑑賞券1枚付き)。
開館時間は10時~17時。入館料は一般=1,000円、大学・高校生=500円、中学生以下無料。月曜と2月26日、3月21日は休館(3月20日は開館)。4月2日まで。