かつお節メーカーの「にんべん」(中央区日本橋室町2)はフリーズドライ納豆を用いた「新菓子系発酵食『いろまめほへと』」を発売し、7種類あるフレーバーの人気投票を行った。
本枯かつお節に代表される発酵食品を扱ってきた同社は、もう一つの日本の代表的発酵食品である納豆を乾燥させ、色とりどりの粉末フレーバーでくるんだ「新菓子系発酵食」を2年かけて開発。納豆をよく混ぜたときに出る糸のようなねばりに多く含まれる「ナットウキナーゼ」「葉酸」などの栄養素を生かしたまま凍結乾燥させ、独自の特許製法により商品化を実現させたという。
11月上旬、本店入り口付近におかれた販売ブースで試食と人気投票を実施。総投票数は3,262票。1位は梅肉としそ、かつお節の粉末をまぶした「梅しそ味」で1,043票を集めた。2位は「コーヒー味」、3位が同数で「キシリトール味」と「塩味」。5位以下には、「抹茶」「イチゴ」「きなこ」が10票差で続く結果になった。「想定外だったのが『コーヒー』の人気。コーヒーの香りと苦みが納豆独特の香りを消し、男性や納豆嫌いな方も意外なおいしさに『これなら食べられる』と票を投じたのでは」と商品企画担当の町田忠男さんは分析する。「砂糖では重すぎる甘さを植物由来の甘味キシリトールでさわやかな甘みに抑えた『キシリトール味』と、シンプルな『塩味』が同数だったのは意外な結果」とも。
北海道産「鶴の子大豆」の極大粒を原料に用いた同商品は一粒が大きく、落花生だと思って試食する人も。口に入れてから納豆の菓子と気付き、驚く人も多かったという。「納豆は好き嫌いがある上、菓子にするのは初めての試み。正直、どのぐらい受け入れられるか不安だったが、今回の投票で自信がついた」と町田さん。「今後は海外からのお客さまにも納豆という日本の伝統食を手軽においしく食べてもらえるよう、新たなフレーバーの開発を進めている」と話す。
価格は、1袋(30グラム)=368円、5グラム×14袋セット=1,050円。営業時間は10時~20時。