日本橋本町の歌舞伎体験スペース「歌舞伎太郎」(中央区日本橋本町4、TEL 03-6262-5151)で11月17日、訪日外国人観光客や歌舞伎初心者を対象に「歌舞伎の化粧・くまどり講座」が行われる。同スペースと日本文化イベントを企画運営する「新日屋」(日本橋久松町、TEL 03-5652-5403)の共催。
プライベート空間で日本文化や歌舞伎の魅力を発信する同イベント。講師に国立劇場や歌舞伎座の舞台で女形として活躍した堀内紀宏さんや国立劇場歌舞伎俳優養成所出身の立花志十郎さんを迎え、歌舞伎の歴史や背景、魅力を学ぶ。「くまどり講座」では実際に化粧体験することもできる。
「くまどり」は主に時代物に登場する人物に使われ、顔の血管や筋をオーバーに表現するために描かれたもので「むきみ隈(くま)」、「一本隈」、「筋隈」など役柄によって使われる色や形も決まっている。
同スペース主宰の横田章子さんは、子どもの頃から義太夫、長唄、新内、日本舞踊と伝統芸能を学び、歌舞伎は6歳から見続けてきたという。貸し切りや出張講座など歌舞伎体験ができるワークショップやイベントパッケージを用意する。
「歌舞伎は男が女を演じ、義太夫狂言、見えや六方の独自の動き、日本語の面白さなど、さまざまな要素が宝物のように、ぎっしり詰め込まれている日本の芸能の集大成」と横田さん。「堅苦しいと思われがちだが涙あり笑いありの人間ドラマで、娯楽性も魅力。そんな楽しさをいろいろな角度からひもとき、歌舞伎を見るのが100倍楽しくなるように伝えていきたい」と話す。
「手を伸ばせば届くほどの至近距離での歌舞伎体験は『歌舞伎太郎』ならでは」と新日屋の山口洋文代表。「歌舞伎初心者の方も外国人観光客の方も気軽に参加してほしい」と呼び掛ける。
参加費は8,000円で、申し込みは電話とホームページで受け付ける。