中央区唯一の中高一貫女子校・私立日本橋女学館（中央区日本橋馬喰町2）がキャリア教育の一環として、アクティブ・ラーニング「にほんばし学」を行っている。

「利き茶」に挑戦

　日本橋で100年以上の歴史を持つ同校は、同地区の商家の女子教育を目的に創設された。「将来自立して社会で活躍できる女性を育てていく」という建学の精神にのっとり、中学1年～高校1年の生徒を対象に、同授業を通じて「コミュニケーション能力」「問題解決能力」「チャレンジ精神」などの育成を目指す。

　中学2年生を対象に開講される講座「伊藤園｣は産学連携のユニークな実践型学習。大手茶系飲料メーカー「伊藤園」（渋谷区）とコラボレーションした商品開発プログラムに取り組んでいる。

　同講座では、同社の企業概要、お茶の知識などの座学の後、パッケージラベルをはがしたペットボトルを並べ「利き茶」にチャンレジしたり、おいしいお茶のいれ方を学んだりしたうえで、実際の新商品開発プロセスを体験。ジュースや他の飲料と混ぜ合わせるとどんな味になるのかを試したり、ボトルのパッケージデザインや商品のキャッチコピーを考案したりするなど、市場調査や広告宣伝にも取り組む。生徒たちなりに売れる戦略を考え、アイデアを出し合った。

　来年1月には、生徒たちが企画した商品を同社社員に発表する予定。評価されれば全国の店頭に並ぶ可能性もあり、授業を受ける生徒たちの態度は真剣そのものだ。