日本橋堀留町の「椙の森神社」で5月17日~19日、例大祭が行われた。
3年ごとに執り行われる同祭。18日の渡御祭には氏子町の人形町や堀留町周辺を大みこしが巡幸。町内は平日にも係らず多くの見物客でにぎわった。
大みこしは同神社の一千年祭を記念して1931(昭和6)年に作成されたもので、総体350貫(約1.4トン)。繊維織物問屋を中核とする問屋町として発展した同エリアで氏子衆の寄進によって製作された。
同神社の創建は約1000年前とされ、田原藤太秀郷の平将門の討伐祈願や、太田道灌の雨乞い祈願などの記録も残る。江戸時代から神田・柳森神社、新橋・烏森神社などと共に「江戸三森」として信仰されてきた。徳川幕府から富くじ勧業が許されていた名残で、境内には富塚も設置されており、普段は宝くじ当選祈願の参拝客も多い。
神社近隣の堀留公園には特設の「神酒所」が設けられ、19日には子どもみこし巡行や大祭式が行われた。
堀留1丁目町会青年部の二上登さんは「近隣のマンションに移り住んできたファミリー層などを中心に年々参加者が増えてきている。今年は町会で用意した180着の祭半纏(はんてん)が全て無くなっていた。祭は新旧住民が交流するいい機会」と笑顔を見せていた。