コレド室町テラスで12月22日、「東京二八そば」による年越しそばの一般向け試食会「東京二八そば年越しそば振舞い」が行われた。主催は東京都麺類協同組合。
同組合は、1912年(明治45)年に創立、今年110年目を迎えた都内そば・うどん店事業者による協同組合。江戸から継承するのれんや技を修業した店主・オーナーが、自家製の「麺」と「つゆ」を製造・調理する「生そば(きそば)」店、約1250店で構成する。
「東京二八そば」は江戸生まれ、東京育ちの名物「二八そば」を現代そして未来へと継承すべく、東京都の後押しで同組合が2019年に立ち上げたブランド。江戸初期に考案された小麦粉2割、そば粉8割の「二八そば」は、そばの香り・風味と喉ごしの良さをより豊かに味わうための黄金比という。同組合加盟店では製造技術向上に取り組み、現在、都内560店で「東京二八そば」を提供している。
会場では、大型キッチンカーで「温かい東京二八揚げ玉そば」600食を組合若手メンバーが調理して無料配布。近隣の会社員たちが駆け付けて、江戸から続く職人の味を楽しんだ。
同組合代表理事の田中秀樹さんは「大みそかに一年を締めくくる『年越しそば』には『一年の災厄を断ち切る』・『一年の労をねぎらう』といった験担ぎ・縁起もののいわれがある。最近はカップ麺やインスタントで済ましてしまう方も多いが、今年の年末はぜひご近所のそば屋さんで、江戸から続く本物の『二八そば』を楽しんでほしい」と呼び掛ける。