日本橋大伝馬町えびす通りで5月28日、「第7回日本橋くされ市」が再開する。主催は、べったら市地域振興会。
日本橋大伝馬町で「くされ市」 江戸から続く古市、コロナ禍超え再開
「くされ市」は、秋恒例の「べったら市」の前身として江戸初期から開かれていたイベント。祭壇への供え物を売る市が始まりで「ガラクタなどを売買する市」との意味もある。2015(平成27)年に同振興会が秋の「べったら市」と対をなす企画として、約400年ぶりに復刻した。
道路を封鎖した「ブロックマーケット」として展開し、例年近隣のマンションからファミリー層など3000人に迫る人出となっていた。2020年以来、コロナ禍で延期が続き、今回は4年ぶりの開催となる。出店は、老舗など日本橋で営業する店舗・企業やその従業員、地元住民。今回も大伝馬町のメインストリートを封鎖し、新旧住民が約1坪に区切られた小さなブースで、雑貨や食品などさまざまな品を売り出す。
同振興会事務局長の秋山さんは「かつて大伝馬町は浮世絵の版元が軒を並べるなど、江戸文化の中心の地だった。『くされ市』が新旧住民の交流の場となり、街に再び賑(にぎ)わいが戻ればと企画していたが、コロナ禍の影響で、多くの店や人が町を去り、協力してくれるボランティアも減ってしまった」と話す。「幸い、イベント会社の協力で何とか開催できるが、出店者数は前回の約半分。決して大きなイベントするつもりはないが、新旧住民同士のつながりができれば街の防災にも役立つ。新たに入居してきた方々にもぜひ参加してほしい。今回で7回目だが、1から出直すつもりで開催する」とも。
開催時間は11時~19時。少雨決行。