アラブ首長国連邦ドバイの首長が自ら手がけるチョコレートブランド「アルナスマ」の国内初常設店が、日本橋三越本店(中央区日本橋室町1)新館地下2階にオープンして1カ月がたった。
世界で初めてラクダミルクを使用したチョコレートを開発した同ブランド。「アルナスマ」は、「砂漠に吹く心地よい季節風」を意味するアラビア語。同国のラクダ牧場や高級ホテルなどを中心に販売しているが、今年のバレンタイン時期に日本の百貨店に初出店し、すべての商品が完売するなど国内で話題を呼んだ。東アジアでは初の出店で、販売スタッフはアラブの民族衣装を着用し異国情緒を演出する。
ラクダミルクは、軽い塩味とスッキリした後味が特徴。牛乳に比べて脂肪分が約50%と少なく、ビタミンCやカルシウムが多く含まれており、アラブ諸国では「美容と健康に良い」として好まれているという。一方、搾乳量は牛乳の約4分の1と稀少性が高く、市場価格も高い。
「中東から石油以外のものを日本に紹介したかった」と日本でのアルナスマの販売代理店ホームニーズ(神奈川県川崎市)のチェアマン、ムハンマド・ジャファ・オスマンさん。初出店の場所を日本橋三越に決めた理由については、「ラクダは『平和』や『忍耐』の意味を持つ動物で、中東の文化や歴史の重みを背負った存在。日本橋三越には歴史とクラシックな趣があり、ブランドのコンセプトと合致するから」と話す。
商品は、ラクダの形を模した「フォローフュギュア」(130グラム=1,890円)や「キャメルキャラバン」(1ピース=1,260円、18ピース=9,240円)をはじめ、スパイスやナッツを使用したチョコレートバー(70グラム=1,029円)、プラリネ(9ピース=4,725円)など。
オープンから1カ月がたち、顧客層は「若い女性からシニア層まで幅広」く、「クラス感や稀少性があるため、特別なプレゼント用などに購入されるケースが多い」という。
営業時間は10時~20時。