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日本橋女学館が恒例「流しびな」-今年で20年目、見物客でにぎわう

今年で20年目を迎える日本橋女学館の「流しびな」

今年で20年目を迎える日本橋女学館の「流しびな」

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  神田川浅草橋周辺で3月1日、「日本橋女学館」(中央区日本橋馬喰町2)による恒例の「流しびな」が行われた。

流された「ひな人形」は、川面で待つ若手教員の手で、すみやかに引き揚げられていた

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「流しびな」はわらや紙で作った人形に身のけがれや災いを移し、川や海に流すひな祭りの風習。現在も民俗行事として全国各地で行われている。同校の「流しびな」は今年20年目を迎え、地元ではすっかり春の風物詩として定着。浅草橋は写真愛好家や通行人など多くの見物客でにぎわった。
「日本橋女学館」は1905(明治38年)年に日本文化の伝承と地元の子女の高等教育振興の場として日本橋の老舗や実業家など有志が出資し合い設立された私立学園。今も礼法や地元企業の協力による「にほんばし学」など、独自のカリキュラムで江戸の文化を伝える。

江戸の庶民が飾りびなで3月3日を祝うようになったのは享保年間だが、銀座や浅草に先駆けて江戸で最初に「ひな市」が立ったのが、地元日本橋室町だという。「わが校がある日本橋が江戸のひな祭り誕生を支えてきたともいえるのでは」と教務課の波田野敦さん。

 学校脇の神田川に浮かべた屋形船に中学高校17クラスの代表が乗りこみ、干支(えと)の「午(うま)」や人気キャラクターなどをあしらった「ひな人形」を、願いを込めて川に流した。環境に配慮し、流された「ひな人形」は、川面で待つ若手教員の手で速やかに回収された。

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