日本橋で、昭和を代表する日本画家、東山魁夷(1908-1999)の作品展が2展同時に開かれている。
三越本店では東山作品のほか、古美術品などのコレクションも展覧
独特の世界観を描く「青」の絵の具は室町の書画材料専門店、有便堂で求めるなど日本橋にも縁の深い同画伯。その清楚(せいそ)で情感にあふれた作品は、戦前戦後と多くの日本人の心を捉えてきた。
日本橋三越本店新館7階ギャラリーでは「わが愛(いと)しのコレクション展~美しきを知り、美を拓(ひら)く~」を開催。東山家に今も大切に保管されている、魁夷が収集した古今東西の古美術品などのコレクションと、創作の源となる下絵やスケッチ、生前に使用していた絵の具箱などを、よりすぐりの東山作品とともに展覧する。
開催時間は10時~19時(14日~17日は20時)入場は閉場30分前まで。入場料は800円(高校・中学生は600円、小学生以下無料)。1月19日まで。
丸善 日本橋店3階ギャラリーでは「描くことは祈ること 東山魁夷版画100選展」と題した企画展を展開。同画伯の版画に特化して、初期の名作から晩年の傑作まで生涯で制作したオリジナル版画作品280余点の中から約120点を一堂に集め、展示販売する。毎回年初に企画し、6回目を迎える同展。「今年はくしくも同時開催となり、三越さんの帰りにお寄りになるお客さまも多いようだ」と同店催事グループ長の清原清哉さん。「ぜひ日本橋で、東山魁夷の世界を堪能してほしい」とも。
開催時間は9時30分~20時30分(最終日は17時閉場)。入場無料。1月18日まで。