三重県のアンテナショップ「三重テラス」(中央区日本橋室町2、TEL 03-5542-1035)で3月13日、鈴木英敬知事と国際レーシングドライバーの井原慶子さんによるトークイベントが開催された。
発信力のある旬な人を迎え語り合う、「COOL MIEトークライブ」の第11弾。会場には多くの観客が駆け付け、「政界最年少の知事」と「世界最速の女性」の話に聞き入った。
女優の米倉涼子さんや菊川玲さんらとともにレースクイーンとして働いていた井原さん。鈴鹿サーキットで、レーサーやメカニックが真剣に仕事をする姿を見てドライバーの道を志したという。運転免許も無く、自動車教習所通いから始めたという井原さんだが、性別や国籍、年齢の壁を越え、1999年のレースデビュー以来16年間で世界70カ国を転戦。2013年には世界最速の女性レーサーとなり、昨年はアジアン ルマンシリーズ第2戦で女性初の総合優勝を果たした。
FIA国際自動車連盟では女性代表委員として働き、国内でもWomen in motorsportの活動で、自動車産業で女性が活躍しやすい環境作りに力を注いでいる井原さん。「女性ならではのコミュニケーション力と全体を調整する力で、女性が生き生きと働ける場を広げていきたい」と抱負を語る。
現役レーサーとしての活動の傍ら、慶応大学で講義をするなど教育活動にも力を注ぎ、自宅では地域の子どもたちへ英語を教えているという井原さんが、今後一番力を注いでいきたいのが「教育」だという。「技術や能力が高くても、自分の意思をちゃんと発信できる人材が少ない。国際社会で自己の意見を伝えることのできる日本人を育てていきたい」と意気込む。