JR東京駅丸の内駅舎内の美術館「東京ステーションギャラリー」(千代田区丸の内1、TEL 03-3212-2485)で3月21日、「北陸新幹線開業記念-富山県立近代美術館コレクションから-ピカソと20世紀美術」展が始まった。
9点のピカソ作品を含む、20世紀を代表する47作家による約100点を展示
北陸新幹線開業を記念した同展。富山県立現近代美術館の協力により、9点のピカソ作品を含む、20世紀を代表する47作家による約100点の名品が並ぶ。展示は、ピカソとともに歩み始めたともいえる20世紀の美術シーンを、「ピカソが開いた20世紀の扉」「ダダとシュルレアリスム」「戦後の展開」「拡張する表現と多様化の波」という4つのチャプターに分けて概観させる構成。
ジョルジュ・ルオーの9作品が収まった8角形の展示空間や、レンガ壁の風合いになじむジャスパー・ジョーンズの「消失II」など、「建築の性質を生かした展示は、当館ならではの鑑賞の楽しみ方」と学芸員の柚花文(ゆずはなあや)さん。
同展には、作品の繊細さゆえ輸送が困難で、今まで貸し出しされなかったナウム・ガボのオブジェ「空間の中の線の構成」や、ゲルハルト・リヒター全盛期の大作「オランジェリー」なども並び、その多様なコレクションが新幹線開業記念に花を添える。同時期の富山県立近代美術館では、同展と対を成す形で「北陸新幹線開業記念『世界・日本の20世紀美術』-旅する100年-」を開催する。
その他、4月28日の閉館後(18時30分~20時)には富山県立近代美術館の雪山行二(ゆきやまこうじ)館長によるトークイベント、4月11日・25日の開館前(9時~)には展示室でガイドとともに作品の魅力を親子で探るイベントを開く。参加無料。要予約。
開館時間は10時~18時(金曜は20時まで)。入館料は、一般=1,000円、大学・高校生=800円、小・中学生以下無料。月曜休館(5月4日は開館)。5月17日まで。