丸の内で2月22日、働く女性のための街の保健室「まるのうち保健室」による、働く女性の健康と生活習慣に関する調査の報告会が行われた。主催は三菱地所、ラブテリなどで構成する「Will conscious Marunouchi実行委員会」。
「食事づくり力が大切」と予防医療コンサルタントの細川モモさん
約23万人が働くオフィス街丸の内で、女性の未来と健康を食から支援する「Will Conscious Marunouchi」プロジェクトの一環として、2014年9月より設置されている同保健室。2年目となる今回は丸の内エリアで働く女性を中心に約300人の健康測定と食生活習慣調査、フードカウンセリングを実施。参加者の健康データを基に集計した調査データを報告した。
前回の調査では丸の内で働く女性の「痩せ率」が全国平均12.3%の2倍以上になる28%と報告。36%と高い朝食欠食率と平均大きく上回る長い労働時間の影響が背景にあるとしているが、今回の調査では、さらに菓子類の過剰摂取や、微量栄養素不足、飲酒量の増加、運動不足、睡眠不足などで、丸の内で働く女性が糖尿病やロコモティブシンドロームなど運動器障害のリスクに晒(さら)されていることも明らかとなった。
朝食欠食という課題に対してカフェや飲食店の協力を得て朝食メニューの提供など具体的なソリューションを提供してきた同プロジェクト。今後は「保健室」の定期的な開催や専門家によるセミナー、レストランにおける健康メニューの導入など具体的な解決策を提供していくという。
「自らバランスのとれた食事を調理できる力『食事づくり力』が、働く女性の健康的な生活への第一歩」と同プロジェクトのアドバイザーで予防医療コンサルタントの細川モモさん。「2015年は課題の啓発と気付きを行ってきた。今後は具体的な習慣作りに向けて、働く女性を対象にした料理教室やセミナー、コンビニエンスストアとのコラボによる『健康お菓子』の商品開発などのソリューションに重点を置いた活動を進めていきたい」と話す。