西陣織老舗メーカーの「渡文」東京店(中央区日本橋人形町2、TEL 03-3639-2330)で2月3日、「京のおひなさま」展が始まった。
中国から伝わり、平安時代に京都で始まったといわれるひな祭り。京都のひな人形は、かつて宮廷で身分の高いほど左側に立ったことに由来して、内裏とひなを関東とは左右逆に置くのが特徴。同展ではイラストレーターやグラフィックデザイナー、造形作家や華道家など17人のクリエーターが「京のおひなさま」をイメージし、自由に創作した。イラストや人形のほか、ウサギをモチーフにした小物、ポストカード、しおりなど、作品は全て販売する。
「最近はひな段を飾る家庭も減っている。気軽に歳時記に触れてもらうことで日本の良さを知ってもらうきっかけにしたい」と同展を企画した遠藤梨栄さん。参加したイラストレーター・いずみ朔庵さんは「京都の西陣織の老舗という一見敷居が高そうな場所で現代クリエーターの作品を展示するコラボレーションが面白い。ご覧になる方々をびっくりさせたい」とも。
見るだけでなく、体験し創造する楽しみを知ってほしいとワークショップを企画。2月7日、3月1日には、草月流華道家の永井裕遥さんによる桃の節句をテーマにした生け花体験教室(参加費2,500円、各日11時、13時、15時から)を予定。2月4日・18日・25日には、せん画家(切り絵作家)の小沢直平さんによるせん画教室(同3,500円、各日15時から)を開く。3日前までに申し込みが必要。
「現代アートの一番の魅力は作家と話ができて、制作した思いや苦労などのエピソードを聞けること。ワークショップもぜひ参加してもらえれば」と遠藤さん。
営業時間11時~17時。日曜・祝日定休。3月3日まで。