J.フロントリテイリング(中央区)は6月20日、増床工事中の大丸東京店が10月5日にグランドオープンすると発表した。
現在3万4000平方メートルの床面積を、合計4万6000平方メートルに拡大する。コンセプトは「東京の『今』がそろった百貨店」。大丸他店と比べ、ビジネスパーソンや出張・観光客など多様な利用客を抱える同店は、「ギフト」「トラベル」「お土産」が強み。それらに関連する売り場をさらに強化するとともに、ファッション性と高品質な品ぞろえを高め、専門店やサービスを新たに追加する。
増床後、地下1階の弁当売り場の面積は1.5倍に拡大。23店が軒を連ねる全長60メートルの「お弁当ストリート」や肉を使用した弁当ゾーン「お肉の細道」など合計55ブランドをそろえ、1階と地下1階のスイーツ売り場には計74のショップを展開。ニューヨークの有名デリの名物ショップを一堂に集めた「KG’s New York Deli」や百貨店初となるキャンディーショップ「パパブブレ」も出店。
増床部1階・2階にはルイ・ヴィトン、ボッテガ・ヴェネタ、セリーヌなどの高級海外ブランド9ブランドを導入。3~5階には、「ユナイテッドアローズ」「シップス」「プラステ」「ザラ」など人気の高いセレクトショップ計21ブランドを集積したゾーンを構築する。
6階には、40~50代を中心にシニアまでのミセス向けのファッションと美容・健康のトータルフロアを設置。トップス、ボトムスなど好きな4アイテムを1万500円で供する「ファッションバイキング」や999円で受けられる「エステバイキング」の展開も。
そのほか、7階には、ビジネスマンのためのメンズグッズとトラベル売り場、8~10階には「東急ハンズ」、11階には登山、アウトドア用品に特化した「石井スポーツ」を配置。ファッション知識豊富なスタイリストによるカラー診断などの有料サービス「ファションナビ」や、頭蓋骨矯正、小顔矯正のカイロプラクティックショップなど、モノとコト・サービスを融合させた店作りを目指す。
旅行客向け・外国人向けサービスの導入や、さまざまな「時間つぶし」の提案で、東京駅利用客の立ち寄り率向上を狙う。顧客の幅をさらに広げることにより、入店客数は現状の30パーセント増の年間入店者数3700万人を見込む。2012年度の売り上げ目標は640億円。
グランドオープンに先駆け、各フロアは段階的に開業する。各オープン予定は、増床地下1階=8月22日、1~7階・11階・12階=9月3日、8階~10階=9月14日。