東京駅地下の駅ナカ商業施設「グランスタ」で8月25日から、一般公募で選ばれた駅弁が順次販売される。
今年3月から行われたコンテストは「東京駅らしい駅弁」がテーマ。全国から275点の応募があり、同施設を運営する鉄道会館(中央区八重洲2)の野﨑哲夫社長や東京駅長、旅行ジャーナリストの小林しのぶさんなどにより優秀作品11点が選ばれ、そのうち5点を「夢の駅弁」として実際に販売する。
最優秀賞に選ばれたのは、永島寛子さんが考案した「江戸彩絵巻」(1,000円)。「東京に旅行に来たが満喫しきれなかったという人も満足してもらえるよう、穴子、すき焼き、すしなどの東京名物をふんだんに入れた」という。「電車の4人がけの席で友達とおかずを交換しやすいような工夫も施した」とも。「駅弁屋・極」で1日30個を限定販売。販売期間は9月24日~9月30日。
東京駅長賞に選ばれた「豚汁茶碗蒸し丼」(800円)は、豚汁を茶碗蒸しにしてご飯の上にのせるというユニークなアイデアの丼。考案者の荒木良祐さんは「駅弁でもしっかりと栄養を摂ってもらいたいと思い、具だくさんの豚汁を弁当にした」といい、栄養面にも注意を払った。「ぎんざ泥武士」で1日30個を限定販売。8月25日~9月30日。
そのほか、東京産の食材と下町風の甘辛の味付けが特徴のおかずと手まりずしが入った「東京の華 いろどり弁当」(1,000円)は、「駅弁屋・極」で1日限定30個。9月17日~9月23日。東京駅のシンボル「銀の鈴」をかたどった「銀の鈴弁当」(1000円)は、「おこわ米八」で1日限定20個。8月25日~8月31日。うなぎのかば焼きをのせたご飯、甘い味付けの卵焼きなど東京人の舌に合わせた弁当「東京舌」(1,680 円)は、「てとて」で1日限定10個。8月25日~9月30日。
担当者の田中靜良(せら)さんは「お客さまの声を取り入れて、一緒に何か作り上げたいという思いから始まった。一般の方のアイデアを駅弁として販売するのは、衛生面や生産ラインなど課題も多かったが、熱意のこもったクオリティーの高い駅弁が多く、いい意味で驚かされた」と話す。