老舗扇子店「伊場仙」が運営する「まちかど展示館」(中央区日本橋小舟町4、TEL 03-3664-9261)で6月6日、フランスのアンクラジュマン・ピュブリック勲章コマンドゥール(勲三等)授与が決まった幕田魁心(まくたかいしん)さんの書展「鳥歌花舞」が始まった。
モネの代表作「ラ・ジャポネーズ」をオマージュした作品約26点を展示
千葉県で高校教諭を30年、千葉大学で13年教鞭(きょうべん)をとった後、独立した幕田さん。フリーの書家として活動する前から、個展や文化交流事業などに積極的で、国内はもとよりニューヨークや北京、パリなど世界各国で書道文化の普及活動に努めてきた。同章は、過去に画家の故岡本太郎や俳優の故三船敏郎らが授与されており、幕田さんは書道界初の快挙となる。
展示するのはフランス印象派の画家クロード・モネの代表作「ラ・ジャポネーズ」をオマージュした作品約26点。「展示が決まった時、真っ先に思い浮かんだのがモネの同作だった。モネの妻カミーユが赤い打ち掛けを羽織り、扇子を手にほほ笑む様子がタイトルのイメージにつながった」と幕田さん。「浮世絵文化の影響を受けたモネの作品と浮世絵版元でもある同店がシンクロした。絵画と書と分野は異なるが、どちらも筆を使った芸術文化。表現に国境はない」とも。
開館時間は8時~20時。入場無料。7月2日まで。