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日本橋人形町で恒例「人形市」 大観音寺で指人形パフォーマンスや人形供養も

正面、横、斜めの顔写真から作るオーダーメードのオリジナル似顔指人形は納品まで3カ月待ち

正面、横、斜めの顔写真から作るオーダーメードのオリジナル似顔指人形は納品まで3カ月待ち

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 日本橋の人形町通りで10月6日、恒例の「人形市」が始まった。主催は人形町商店街協同組合。 

全国から55の人形店・団体が軒を連ねる

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 人形町は、江戸時代初期に江戸歌舞伎発祥の地として中村座、市村座などの芝居小屋を中心に発展し、芝居見物の庶民版として「薩摩浄瑠璃(薩摩座)」や「人形芝居(結城座)」などの人形芝居小屋が多く立ち並び、人形遣いや人形職人が多く集う「人形の町」として知られた。

 かつて人形の市が開かれていたといわれるが、現代では「人形町」という名前に関わるイベントがなかったことから2006年に歴史と文化に立ち返り、人形と関連商品の販売・展示を行う「人形市」が始まった。

 出店ブースも初回の32店から年々増加し、11回目の今回は全国から55の人形店・団体が軒を連ね、日本橋の秋の風物詩として定着している。期間中、通りの両側にテントを並べ、日本人形や西洋人形、創作人形、ぬいぐるみなど、さまざまな種類の人形を販売する。ブースNO.42、43の久月では人形の展示販売のほか、「久月人形学園」による人形作り教室(参加費500円~)を開催。来年のえと「酉(とり)」木目込み人形づくりが体験できる。

 人形町大観音寺(中央区日本橋人形町1)では恒例の人形供養(人形一体= 2,000円 組人形=一律20,000円)を実施。1階の信徒控室では今回初めて「指人形笑吉」こと露木光明さんによる指人形公演(1ステージ30分、7日は12時から2時間ごとの4回公演、8日は10時~の5回、入場無料)を行う。

 「縫製の会社に勤めるかたわら油絵を描いていたが子供向けの絵画教室で指人形を作る機会があり、その面白さに引かれた」と露木さん。「17年前に独自の技法で指人形製作を始め、谷中の自宅を『指人形笑吉工房』として改装して毎日指人形劇を上演している。まさに指人形のとりこ」と笑顔を見せていた。同工房では正面、横、斜めの顔写真から作るオーダーメードのオリジナル似顔指人形(40,000円)は現在納品まで3カ月待ちの人気という。

 3日間で10万人の人出があるという同市は、遠方からの客も多く、山梨から友人と来場したという女性2人組は「人形のコレクションが趣味でほぼ毎年来ている。国内外のさまざまな人形が1カ所で楽しめるのがうれしい。今年は東京八重洲口からの無料巡回バスが利用できて便利だった」と話していた。

 開催時間は10時~19時。今月8日まで。

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