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日本橋本町にベンチャー集結 メイドイン日本橋のマイクロ人工衛星打ち上げも

マイクロ人工衛星の1/2レプリカの前で、三井不動産菅原部長とアクセルスペース中村社長

マイクロ人工衛星の1/2レプリカの前で、三井不動産菅原部長とアクセルスペース中村社長

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 コワーキングスペース「31VENTURES Clipニホンバシ」(中央区日本橋本町3 TEL 03-6316-3130)が4月17日、日本橋本町に移転・拡張オープンした。運営は三井不動産。

1階「31VENTURES Clipニホンバシ」のワークスペース

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 近隣のビル内に2013年4月に開設された同スペース、専門性を持ったフリーランスやベンチャー企業、大手企業の新規事業担当者のサテライトオフィスとして現在約340社が契約。各社が協業し新しい価値を創造する場として機能してきた。すでに文明堂東京とクリエーティブディレクターの山田遊さんによる「おやつカステラ」やコニカミノルタとブックビヨンドによる「ハイブリッド出版」など入居者同士が共同で立ち上げた日本橋発の新規事業も立ち上がっているという。

 今回、マイクロ人工衛星を開発するベンチャー企業「アクセルスペース」の本社移転に伴い、幅1.2メートルのエレベーターや衛星が製作可能なクリーンルームなど同社の意向に沿った設計で3階建ての 「Clipニホンバシビル」を新築。2,3階に「アクセルスペース」が入居し人工衛星の開発設計、組み立てを行い、1階部分を「31VENTURES Clipニホンバシ」が使う。

 今年3台のマイクロ人工衛星を打ち上げる予定だという同社。今夏打ち上げ予定の人工衛星も、ほぼ組み立てを完了しており、7月には「メイドイン日本橋」のマイクロ人工衛星の運用が始まる。2020年には50台の衛星で、農業や都市計画、局地気象予報などに活用できる地上の画像データをローコストで提供していくという。「江戸の始まりの日本橋という歴史ある場所で『超小型人工衛星』という新しい産業が展開できて、社員一同モチベーションは上々。交通の便の良い日本橋はリクルーティングの面でも有利」と中村友哉社長。「1階も積極的に利用したい。異業種の皆さんとの交流で新しい宇宙の価値を発信していきたい」と期待を寄せる。

 1階の「31VENTURES Clipニホンバシ」では100人規模のセミナースペースと90席のワークスペース、2つの会議室を備え、電源、Wi-Fi、プリンター、無料ドリンクなどを提供。希望者には企業マッチングやスタートアップに向けたファイナンス、経営コンサルティングもサポートする。利用料は、入会金3000円で月決め制。使い放題プラン(1万5,000円)、アフター6+週末プランで(9,000円)、デイタイムプラン(9,000円)、月5プラン(6,000円)。1日1,500円のスポット利用も受け付ける。

 「日本橋には、江戸時代から医薬や金融、商業、衣料、食品、酒類など、さまざまな企業や人、情報が集まってきた魅力のある街。同じく室町に医療ベンチャー向けのスペースも用意している。自分も長くこの地で働いてきたが、『誰でも頑張れば、幸せになれる街』だと思っている」と三井不動産ベンチャー共創事業部長の菅原晶さん。「ぜひ日本橋で働く仲間になってほしい」と呼び掛ける。

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