日本橋大伝馬町恵比寿通りで5月21日、「第4回日本橋くされ市」が開催される。主催は、べったら市地域振興会(中央区大伝馬町、TEL 03-3661-3703)。
「くされ市」は江戸中期から続く「べったら市」の前身で、神仏への供え物を売る市として開かれていた古市。10月の「べったら市」に対し春の地域イベントとして2014年に同振興会が復活させた。
江戸城の表玄関、常盤橋御門から日光、奥州へと続く街道沿いに、木綿問屋などの大店(おおだな)が軒を連ね、江戸一番の目抜き通りとしてにぎわった大伝馬町恵比寿通り。現在はオフィス中心の街だが、近年、近隣問屋街の古いビルが新築マンションに建て替えられて新規住民が増え、同市へ参加する親子連れも年々増加しており、同市は例年3000人を超える来場者でにぎわう。
4年目となる今回は、寶田恵比寿神社表参道の1ブロックで展開し、日本橋の店舗や企業、地域住民など36団体が出店する。
創業300余年の老舗日本料理店「魚十」(日本橋大伝馬町)の「玉子焼き」は現在、店舗での販売を休止しているが、この日は特別に限定販売するという。日本橋発祥の江戸切子を製造販売する「華硝」や、5月に人形町に新規出店したばかりのカフェ「UNISON TAILOR(ユニゾンテイラー)」(日本橋人形町3)、日本橋のイクメン団体「日本橋パパの会」によるフリーマーケットなど新旧住民が参加する。
このほか、同イベント常連のモロッコカフェ「ダリア」や「鉄道居酒屋キハ」(日本橋堀留町)、日本橋経済新聞もブルースミニライブ&ボランティア記者募集ブースを出店する。
「住むこと、商うこと、働くことを誇りとしながら、古くからの住民や新たに移住してきた人々、町会、店舗・企業の交流と地域外の方々との交流を行える現代の市(いち)として復活した」と同会世話役の星和男さん。「歴史・伝統と革新が交じり合うマーケットを体感しながら、楽しんでほしい」と話す。
同市の開催時間は11時~18時。