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人形町で写真展「ホワイトアウト」 自然や肉体に宿る普遍的な美と質感を表現

Namiko Kitauraさんと、世界一魅力的な「ソバカス」を持つというモデルのMATTさん

Namiko Kitauraさんと、世界一魅力的な「ソバカス」を持つというモデルのMATTさん

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 人形町の現代アートギャラリー「タグボート」(中央区日本橋人形町3 TEL03-5645-3242)で3月9日、「Namiko Kitaura」さんによる写真展「Whiteout」が始まった。

開催中の「Whiteout」は4月6日まで

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 作家のNamiko Kitauraさんは都内の高校を卒業後、絵画を学ぶためロンドンの美術大学に入学。現地で写真の魅力にひかれ、方向転換をして写真家を目指す道を選んだという。イタリア、イギリス、フランスなど十数年に及ぶヨーロッパでの活動を経て、現在は日本でも活躍。VOGUEなどファッション誌の表紙や広告写真を手掛ける一方で、自身の感覚を反映した作品を発表し続けている。

 今回の作品展はモデルとなったMATTさんの肉体をモチーフに、まつ毛や手足のうぶ毛、ソバカスなど、質感を大切にした独自の世界観を展開する。「油絵から入ったので被写体の『質感』がとても気になる。今回は世界一魅力的なソバカスを持つMATTさんに頼み込んでモデルになってもらった」とKitauraさん。

 テーマとなる「ホワイトアウト(Whiteout)」とは、雪、霧、雲などによって視界が白一色となり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象。視界不良により錯覚を起こしてしまい方向感覚も失われる。「今回の作品も、実は自分自身の『失恋』を描いた。方向を見失った心の葛藤が創作の原動力になった」とも。

 現代アートを中心とした作品のオンライン販売と情報発信を行うサイト「@Gallery TAGBOAT」のリアル画廊となる同ギャラリー。昨年8月に人形町1丁目から3丁目に移転したことを契機にオフィスの一部、約70平方メートルをギャラリースペースとして開放した。

 「Kitauraさんは毎回さまざまな視座で独自の世界観を提供してくれる。今回はたまたま写真という技術を用いているだけ」と同ギャラリーオーナーの徳光さん。「現代アート作家としてのKitauraさんの国境や言葉を超えた、自然や肉体の中に宿る、普遍的な美の世界を楽しんでほしい」と話す。

 開催時間は12時~19時(土曜・日曜・祝日休館、3月24日は12時~17時作家在廊)。4月6日まで。

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