日本橋のコレド室町3(中央区日本橋室町2)3階のイベントスペースに、ハンカチ専門店「クラシクス・ザ・スモールラグジュアリ」のポップアップショップが期間限定でオープンした。運営は繊維製品企画販売の「ブルーミング中西」(日本橋人形町3)。
約200アイテムの品揃えの中から厳選した60アイテムを展示販売
1879(明治12)年、ハンカチーフや手袋、洋傘など欧米雑貨を輸入販売する中西儀兵衛商店として日本橋葺屋町(現在の人形町)に開業した同社。1886(明治19)年に営業品目をハンカチに絞り込み、132年にわたり我が国のハンカチ市場をけん引してきた。
ハンカチはもともと海外から輸入されたものだが、手ぬぐい文化を持ち清潔好きな日本人の生活にもマッチして、海外ではあまり使われなくなった現在も、日本人なら誰でも持っている日本特有の文化となった。
今回のポップアップショップは、2003年に世界初のハンカチ専門店として六本木ヒルズにオープンした「クラシックス・ザ・スモールラグジュアリ」の15周年を記念して企画されたもの。国内で4店舗を展開する同店の約200アイテムの品揃えの中から、「ボディガードコレクション」や「HIKIKOMI」シリーズ、「感謝」をテーマにした「39」、「アリが10匹アリガトウ」など厳選した60アイテムを展示販売する。
「ボディガードコレクション」は、「健康」や「幸運」、「成功」などをテーマに世界中の「お守り」となるモチーフ114種を集め、アルファベットとともに顧客の希望に応じてハンカチに刺繍するもので、通常店舗では刺繍1点600円~で5日~7日の納期がかかるが、同ポップアップショップでは展示商品(各デザイン2,400円)の中から、その場で購入できる。
「HIKIKOMI」シリーズ(各2,000円)は犬や猫がハンカチのヘリをくわえたり、ぶら下がったりしたデザインを手縫いの「引き込み技術」で表現したコミカルな製品。さまざまなを花をモチーフとした「フラワーハンカチーフコレクション」は5月の母の日に向けた花束風のラッピングにも対応する。
提供するハンカチは「繊維の宝石」と呼ばれるカリブ産の「海島綿」を素材とした手縫いの製品でカシミアのような肌触りと絹のような光沢を持つ。同店では24色33文字体のアルファベット刺繍や、2000円で写真やデザインからオリジナルの型をつくるオーダーメード刺繍のサービスも行っている。
「最近では訪日観光客がお土産に買って帰ることも多い。気に入ったデザインのものを額縁に飾っている方もいるようだ。文明開化で欧米から伝わり、明治以降わが国で育った日本のハンカチ文化を、あらためて日本橋から世界に発信したい」と同ブランド広報担当の日比谷亜紀子さん。「四角い小さな布の中に、素材や手縫いのこだわりと、ほんの少しの贅沢を織り込んでワンランク上のハンカチーフを揃えている。『自分のための大切な一枚』、『大切な人に贈りたい一枚』を見つけ出してほしい」とも。
営業時間は10時~21時。5月6日まで。