イベント「COFFEE PICNIC(コーヒーピクニック)」が9月30日、東京建物八重洲ビル(中央区八重洲1)と東京スクエアガーデン(中央区京橋3)の2会場で始まった。主催はGOOD COFFEE FARMS(中央区)と東京建物(同)、アート&クラフト市実行委員会。
18歳で来日し、日本の文化や価値観に影響を受けたというカルロス代表
10月1日の「国際コーヒーの日」にちなんで企画した同イベント。会場ではサステナブルコーヒーの無料配布や「自転車脱穀機によるコーヒーチェリー(コーヒーの実)脱穀体験」、「オンライン焙煎体験会」などコーヒーとサステナビリティに関する気付きが体感できるイベントを展開する。
イベント初日の30日は、トークセッション「消費国でのSustainablity」が開催された。コーヒー生産者団体「GOOD COFFEE FARMS」代表のカルロス・メレンさん、「Circular Coffee Roasters」代表で焙煎士の望月光さん、「ONIBUS COFFEE」オーナーバリスタの坂尾篤史さんが登壇し、生産者、消費者、自然のすべてを調和させるコーヒー作りの現状と、サステナブルコーヒーの魅力を話した。
18歳でグアテマラ共和国から来日し、日本の文化や価値観に大きな影響を受けたというカルロスさん。グアテマラのコーヒー農園では制服や朝礼など日本式の働き方を導入。朝礼では日本語の「ガンバロウ!」で1日をスタートさせるという。従来廃棄して環境汚染の一因となっていた脱穀後のコーヒーチェリーは発酵・乾燥させて『カスカラ』ティーバッグとして商品化し、伐採したコーヒーの木もコースターやスプーンとして販売するなど、日本で学んだ「もったいない」の精神を農園経営に生かしているという。
「環境負荷を最小にする生産ノウハウを約200の協力農園に提供している。人力でコーヒーチェリーを脱穀する自転車型脱穀機や日本式のビニールハウスを使うことで、無駄な水や燃料、電気を使わないコーヒー生産が可能になる」とカルロスさん。「グアテマラには約25万軒のコーヒー農園があるが、投資コストも低く抑えられるので小さな農園でも無理なく導入できる。後は日本で販売先を開拓して契約農園の安定した収入を確保したい」と意気込む。
10月2日は、京橋会場の東京スクエアガーデンで毎月開催している「アート&クラフト市」とのコラボ企画として、コーヒー関連商品の物販やリサイクル素材や環境負荷の低い天然素材のハンドメード雑貨などを販売する。持続可能な方法で生産したサステナブルコーヒーの試飲会や「自転車脱穀機」体験会も行う。4日・5日は八重洲、京橋の2会場でトークセッション「産地でのSustainablity」やコーヒーを無料提供するフリーコーヒーイベント「Sustainable Coffee For You」を開催する。
開催時間は11時~17時。入場無料。トークイベントは事前予約が必要。10月5日まで。