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東京駅日本橋口で「食品ロス×飢餓」テーマにトークイベント

企業やNPO、研究者など、さまざまなレイヤーの登壇者がそれぞれの立場からフ―ドロス問題への取り組み事例や課題を紹介

企業やNPO、研究者など、さまざまなレイヤーの登壇者がそれぞれの立場からフ―ドロス問題への取り組み事例や課題を紹介

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 東京駅日本橋口のパソナ「JOBHUBSCARE」で10月16日、食品ロスと飢餓について考えるイベント「食品ロス×飢餓~食から持続可能な社会を考える~」が行われた。主催はNPO国連WFP協会、一般社団法人フードサルベージとパソナグループ。

公認サルベージシェフの高田大雅さんによる「サルベージフード」

 10月16日の世界食料デーにちなみ開催した同イベント。今年6月に淡路島で「世界食学フォーラム」を開催し、食に関わる社会の持続的な発展に向けて「SDGs淡路島宣言」を発表したパソナグループの一連のアクションとして開催された。

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 会場では食料問題解決に向けて取り組む企業や研究者らが駆け付けて、講演やトークセッションを通じて、飢餓と食品ロスの問題について発言した。

 日頃、余剰食材を各人が持ち寄って行う「サルベージパーティー(サルパ)」を開催しているというフードサルベージ代表理事の平井巧さんは「食品ロスってなにがどう問題なの?を考えよう」と題して問題を提起。サン・テグジュペリの「地球は先祖から受け継いでいるのではない、子どもたちから借りたものだ」という言葉を引用しながら、食材の廃棄焼却の影響とCO2削減の重要さをアピールした。

 アフリカでの学校給食支援として行う食品ロス削減の取り組み「Zero Hunger Challenge for AFRICA 食品ロス×飢餓ゼロ」を展開する国連WFP協会の広報マネジャー・外岡瑞紀さんは「飢餓問題を自分ごととして考える」と題して国連の一機関として飢餓ゼロを目標に活動するWFPを紹介しながら、「飢餓対策はSDGsの17の目標の基盤をなすもの。解決すべきは世界の食の不均衡で、世界の食糧生産量の3分の1に当たる約13億トンが廃棄されている。現在その4分の一で世界の飢餓人口を賄うことができる。今後人口が増えていく中でさらに深刻化が懸念されるが、飢餓は今なら解決可能な問題」と話す。「食品ロス・廃棄で、世界の資源・資産がゴミになっている。さらに焼却処分で温室効果ガスが増えている。3度の食事の機会で世界を変えることができる」とも。

 パネルディスカッションでは、講演者に加え、廃棄食材マッチングアプリ「tabete」を展開するコークッキングの川越一磨CEOや、アルッテファーム農園主の舩木翔平さん。イオンで環境・社会貢献などを担当する金丸治子さん、法政大学でフードロスマネジメントを研究する金藤正直教授など、さまざまなレイヤーのスピーカーが登壇。それぞれの立場からフ―ドロス問題への取り組み事例や現状から見えてくる課題を紹介した。

 外岡さんは「多くのスポンサー企業にWPFの案内に行くと、多くの場合『企業メリット』を求められてしまう。海外では多くの国々の小学校で既に『SDGs』を教えているが、日本でも確実に増えて行く。こうした子どもたちが消費者に育ってきたころに結果が出てくる。企業姿勢がブランド選択・企業存続の重要なポイントとなってくるのでは」と話す。

 イオンの金丸さんは「『SDGs』という言葉が生まれる以前の2002(平成14)年から、小売業として社会にどう貢献していくのかを企業の基本姿勢として検討し続けている。店舗という『場』があるので、その場をプラットホームにしてお客さまや地域、メーカーなどさまざまな方々と一緒にパートナーシップをもって取り組んでいきたい」と話す。

 ディスカッションと並行して、公認サルベージシェフの高田大雅さんが、スタッフが持ち寄った家庭で余った食材を使った「サルベージフード」を提供。余り物で作ったとは思えない料理に参加者から驚きの声が上がっていた。

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