日本橋蛎殻町の有馬小学校で1月21日、区内の6小学校対抗の「第10回日本橋かるた大会」が開催された。主催は日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会。
「日本橋かるた」は同委員会が日本橋の歴史や文化を広め、地域の活性化を目的として2010年に製作したもの。箱の題字は元東京都知事の故石原慎太郎さんが揮毫。左利きの石原さんがあえて右手に筆を持ち書き上げたという。47の詠み句は、2009年に一般公募により4,000句以上の中から選出し、同委員会スタッフが詠み句の意味や歴史的背景などを解説。絵札は浮世絵師・6代目歌川国政さんを起用している。
同かるた大会は「日本橋かるた」を使用して旧日本橋区内の日本橋・久松・有馬・常盤・阪本・城東の6小学校が学校対抗で実施するもので、2012年の初開催以来今回で10回目となる。2021年よりコロナ禍で中止となっていたが今回は事前選抜を行い各校2チームが参加。会場には12チーム36人の小学生が集合し日ごろの訓練で鍛えた技を競い合った。
開会式では同委員会会長の平野煕幸さんが「3年ぶりの開催だが、皆さんの小学校時代の素晴らしい思い出の一つとして記憶に留めてほしい」話すと、続いてあいさつに立った山本泰人中央区長は「採用には至らなかったが10年前、4114句の応募の中の一つに自分の作品もあった」と披露。「徳川家康が江戸幕府を開いて以来、商人や町の文化は日本橋を中心に発展してきた。『日本橋かるた』を通して地域の歴史と文化を学んでほしい」と話していた。
試合は予選リーグを勝ち抜けた8チームのトーナメント戦で進行。熱戦の結果、決勝戦は久松小学校の「久松S・K・M」と常盤小学校の「チーム・シン・ツダ」の対決となり「久松S・K・M」が優勝。授与式では子供たちに賞状と、「たいめいけん」など地元企業から提供された豪華賞品が手渡された。