中央区立日本橋公会堂大ホール（中央区日本橋蛎殻町1）で2月22日、特別講演会「ビジネス観点からみるテクノロジーがつなぐ未来」が開催される。主催は日本橋法人会青年部会。

カフェ 「DAWN ver.β」で働く分身ロボット「オリヒメ」

　当日は、講師に「オリィ研究所」 所長の吉藤オリィさんを招く。吉藤さんは日本橋本町交差点で「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」（中央区日本橋本町3）を運営し、肉体的なハンディキャップを持った人々がテクノロジーにより新たな形での社会参加実現を目指す活動に取り組んでいる。

　小学5年～中学3年まで不登校を経験したという吉藤さんは、高校生時代に電動車いすの新機構を発明し、国内最大の科学コンテスト「JSEC」で文部科学大臣賞を受賞。世界最大の科学コンテスト「Intel ISEF」でも「Grand Award 3rd」を受賞した。

　吉藤さんは母校の早稲田大学で2009年から、孤独解消を目的とした分身ロボットの研究開発を独自のアプローチで取り組んでおり、2012年に「オリィ研究所」を設立。これまで、分身ロボット「OriHime」、ALSなどの患者向けの意思伝達装置「OriHime eye+ switch」、全国の車いすユーザーに向けたバリアフリーマップアプリ「WheeLog!」、寝たきりでも働けるカフェ「分身ロボットカフェ」などを開発している。同プロジェクトは2021年度「グッドデザイン賞」15000点の中から最高賞のグッドデザイン大賞を受けた。

　日本橋法人会事務局長の平尾聖子さんは「講演では吉藤さんにテクノロジーで可能になる多様性あふれる未来のビジョンについてお話しいただく。孤独への対応や、体の障害を越えてだれでも働ける未来社会など、ビジョナリストとしての吉藤さんの世界観に触れてほしい」と来場を呼びかける。

　開催時間は13時30分～15時15分。入場無料。事前申し込み制。ホームページとファクス（FAX 03-3663-3307）で受け付ける。