日本橋人形町にあるミシュラン2つ星の老舗料亭「玄治店濱田家(げんやだな はまだや)」(中央区日本橋人形町3)で7月24日、「おもてなしエクスペリエンス 芳町(よしちょう)夏の宴」が開催される。主催は、日本の伝統文化体験を企画・主催する新日屋(日本橋久松町)。
「おもてなしエクスペリエンス」は昨年2月から、芳町の芸者の踊りやお座敷遊びを中心としたエンターテインメント体験イベントとして定期的に開催されていたが、同地域の再開発のために会場利用が困難となり一時中断していた。
同イベント担当者の山口洋文さんは「現在の芳町には料亭も少なく、芸者が伝統的に引き継いできた踊りを披露する場がなくなってしまった」と話す。「後進を育てる上でも舞台があった方がけいこの励みになる」と芳町の芸者から声が上がり、今回1日限りの復活が実現した。
会場となる玄冶店濱田屋は人形町に唯一残る老舗料亭で、1912(大正元)年創業。数寄屋造りの空間の中で特製の松花堂弁当を提供する。
以前開催時は比較的年輩の参加者が多く、「もっと若い人や初心者にも参加してもらいたい」と今回は日本橋で開催中の浴衣イベントに合わせ、気楽に浴衣でも参加できる「昼の部」を設けた。昼の部では、芸者の踊りや日本で4人しかいないとされる幇間(ほうかん)の芸のほか、お座敷遊びや芸者との記念撮影が楽しめる。
夜の部では、「芳町芸者の宝」とも言われている貴重な踊り「吉兆手打式」も披露。芳町芸者の由緒や日本橋の風景、四季をうたった唄いに合わせて12~13人の芸者が一堂にそろい、華やかな踊りを披露する。まさに「一夜限りの夏の宴」になるという。
開催時間と料金は、昼の部=13時~(1万8,000円)、夜の部=18時~(3万円)。同社ホームページで申し込みを受け付けている。