三井記念美術館(中央区日本橋室町2、TEL 03-5777-8600)で12月8日、「ゆくとし くるとし -茶道具と円山派の絵画-」が始まった。
同館所蔵の茶道具と絵画を中心に季節感のある作品を展示する同展。年末年始恒例となった、円山応挙を祖とする円山派の絵画展示もあり、去り行く年と新たな年を彩る構成となっている。
茶道の世界では、せわしい年末年始にも、「歳暮の茶会」や「初釜」、長い夜を楽しむ茶の湯の会「夜咄し(よばなし)の茶事」など、さまざまな茶会が催されるという。同展では、この季節に使われる茶道具を、冬の風情を表現するものとして紹介する。展示するのは、国宝「志野茶碗 銘卯花墻(うのはながき)」や江戸初期の陶芸家・本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)作の重要文化財「黒楽茶碗(わん) 銘雨雲」のほか他、同館では初めて高麗(こうらい)茶わんを特集する。
円山派の絵画は、12月24日までは、辰(たつ)年にちなみ海中から天に登る龍の姿を墨の濃淡で描いた「雲龍図」を、新年1月4日からは、応挙の代表作、国宝「雪松図屏風」を、それぞれ展示する。
開館時間は10時~17時。月曜休館(12月25日~1月3日、1月15日は休館、12月24日、1月14日は開館)。入館料は、一般=1,000円、大学生・高校生=500円、中学生以下無料。1月26日まで。